2021年07月05日
茨城3つの養蚕信仰の聖地について(1)
茨城3つの養蚕信仰の聖地について(1)
蚕影山に伝わる金色姫伝説では、金色姫は「天竺」から舟で流されてきました。
「天竺」・・・インドです!
もう20年以上前になりますが、当時のJICA筑波の研修員の方で、
インドの養蚕技術の研究者の方が我が家にホームステイされたことがありました。
つくば市には匡の研究機関が多くありますが、当時の農林水産省の蚕糸・昆虫農業技術研究所(※)に養蚕技術の研究のために来られた方でした。
※ 蚕糸・昆虫農業技術研究所は、その後、他の農林水産省の研究所と統合され、現在は、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究 機構(農研機構) 農業生物資源研究所の一部門となっているようです。

その方からお土産に、インド産のシルクのスカーフを頂きました
。
(写真は頂いたそのスカーフのアップ)
落ち着いた色合いとシルクの肌触りがとても気に入っていて、しかも丈夫で20年以上経っても全然へたっていない
。なので、現在も愛用していますが、不勉強な私は
『インドの絹/絹製品』を、その時初めて知った次第でした。

スカーフについている、
「100% PURE SILK MADE IN INDEA」と書かれたタグ
まさしく、天竺の絹織物!
ところでその当時、筑波山麓に『蚕影山神社』というのがあるらしいというのを知ってはいましたが、まだ行ったことはなかったので、養蚕の神様だから、その方と一緒に行ってみたいと提案しました。
しかし、その方は大して興味を示されず (まあ、科学技術としての養蚕を研究されている方ですし、日本の神様にも興味ないのは当然かな)、うちの家族も気乗りしないようだったので、一緒に行くことはありませんでした。
ただ個人的に、ずっと蚕影山神社に惹かれて、今に至り、つれづれなるままに、蚕影山神社の話題を中心に、養蚕信仰について調べては、以下のような記事を当ブログに書いてきました。
筑波山麓 蚕影山神社、神郡地域の話題として、
● つくば市フットパスで訪ねる金色姫伝説
● 蚕影山神社と桑林寺~金色姫伝説の不思議
● 東京・立川の『猫返し神社』と筑波山麓の関係!
● つくばプチ民俗学・・・ならせ餅
また、養蚕とは直接関係はないのですが、蚕影山/神郡周辺の話題として、
● 筑波山麓を舞台にした古代の民衆ドラマ!蚕影山の『和気広虫』伝説
● つくば市内 万葉集に詠われるもう一つの山 『あじくま山』
蚕影山信仰とは直接は関係ないのですが、つくばにも近く絹織物の結城紬で有名な結城に関係する話題として
● 結城と福井を繋ぐ伝説と信仰―猫塚伝説と袋羽神―
● 茨城 こんなもの見つけた♪(21) 結城まゆ細工ストラップ・結城紬バッジ・大穂ほうきストラップ
『金色姫伝説』が伝わるのは、つくば市の蚕影山神社だけでなく、神栖市(星福寺・蚕霊神社)と日立市(蚕養神社)にも伝わります。
これら3つの神社は、『茨城 三大蚕の神社』ということで、特に明治以降、日本で絹製品の輸出が増加し、養蚕業が盛んだった頃に、関東甲信越を中心に、各地から多くの参拝者(昭和になるとバスを仕立てて参拝に来られたとか)が訪れ、分霊された神社も各地に建てられました。
(その一例が上にも紹介した記事 → 東京・立川の『猫返し神社』と筑波山麓の関係! 。
さて、日本国内の絹といえば、世界遺産の群馬県富岡市にある富岡製糸場 が有名ですよね。
現在放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公は、『近代日本経済の父』澁澤栄一。もうすぐ新一万円札の顔にもなりますが、
その澁澤栄一も設立に関わった富岡製糸場。
インドのお土産のシルクスカーフから始まり、
近代日本の産業 - 絹・養蚕 ー 養蚕信仰 ー 茨城県の3つの養蚕信仰の聖地と歴史・民俗等
と、自分の中で、一本の糸で繋がったので
、これから、じっくり 気になっていた
『茨城県の3つの養蚕信仰の聖地』
について書いていこうと思います。
(本当は茨城県歴史館あたりで企画展して欲しいくらいですが
。過去に企画展やったことあるのかな?)
ちなみに参考文献は、県内各地に伝わる昔話と地域史(市史・町史)等の他に、
★ 『養蠶(かいこ)の神々-蚕神信仰の民俗-』 阪本英一 著 群馬県文化事業振興会 発行
★ 『養蚕の神々 繭の郷で育まれた信仰』 安中市ふるさと学習館 編集・発行
★ 『養蚕と蚕神 近代産業に息づく民俗学的想像力』 沢辺満智子 著 慶応義塾大学出版会 発行
★ 『蚕 絹糸を吐く虫と日本人』 畑中章宏 著 晶文社
をメインの参考文献・テキストとさせて頂き、勉強しながら書いていきます。
(続きます)
→ 茨城3つの養蚕信仰の聖地について(2) ~ 蚕伝来の伝説と「豊浦」
【おまけ】

世界遺産 富岡製糸場 (2019年8月撮影)
大変見応えがあります。
その富岡製糸場へ行ったときのお土産
● 『富岡名物 まゆこもり 富岡産シルク入り』

(本当はもっと箱ぎっしりに入っていたのですが、半分以上食べてしまってからの写真なので4個だけです
美しい白色と可愛い形
。
品の良い甘さの葛湯の素。
お湯に溶かして葛湯として頂くものなのですが、実は干菓子として直接食べても美味しくて
、その後、再び群馬に行ったときにリピートして買いました。
富岡製糸場でなくても、道の駅などでも買えましたので、見かけたらまた買うつもりです
(以下、画像に注意 (笑))
● 『かいこ王国』さんの蚕の形のチョコレート。

富岡製糸場前の商店街にあるお店で購入。
クランチの入ったホワイトチョコの蚕が、抹茶味の緑色のチョコの上に乗っています。
これはインスタ映えする(?)のもあって、ネットでは結構有名ですよね。
蚕の形に一瞬ギョッとして、キワモノ的
ですが、食べるととても美味しいチョコレートでした
。
(私はホワイトチョコは好きでないのですが、こちらのこの蚕の形のチョコは美味しかったです! お店の方によると、とても良い材料を使って作られているとのことで、要冷蔵でした)
蚕影山に伝わる金色姫伝説では、金色姫は「天竺」から舟で流されてきました。
「天竺」・・・インドです!
もう20年以上前になりますが、当時のJICA筑波の研修員の方で、
インドの養蚕技術の研究者の方が我が家にホームステイされたことがありました。
つくば市には匡の研究機関が多くありますが、当時の農林水産省の蚕糸・昆虫農業技術研究所(※)に養蚕技術の研究のために来られた方でした。
※ 蚕糸・昆虫農業技術研究所は、その後、他の農林水産省の研究所と統合され、現在は、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究 機構(農研機構) 農業生物資源研究所の一部門となっているようです。

その方からお土産に、インド産のシルクのスカーフを頂きました

(写真は頂いたそのスカーフのアップ)
落ち着いた色合いとシルクの肌触りがとても気に入っていて、しかも丈夫で20年以上経っても全然へたっていない

『インドの絹/絹製品』を、その時初めて知った次第でした。
スカーフについている、
「100% PURE SILK MADE IN INDEA」と書かれたタグ
まさしく、天竺の絹織物!
ところでその当時、筑波山麓に『蚕影山神社』というのがあるらしいというのを知ってはいましたが、まだ行ったことはなかったので、養蚕の神様だから、その方と一緒に行ってみたいと提案しました。
しかし、その方は大して興味を示されず (まあ、科学技術としての養蚕を研究されている方ですし、日本の神様にも興味ないのは当然かな)、うちの家族も気乗りしないようだったので、一緒に行くことはありませんでした。
ただ個人的に、ずっと蚕影山神社に惹かれて、今に至り、つれづれなるままに、蚕影山神社の話題を中心に、養蚕信仰について調べては、以下のような記事を当ブログに書いてきました。

● つくば市フットパスで訪ねる金色姫伝説
● 蚕影山神社と桑林寺~金色姫伝説の不思議
● 東京・立川の『猫返し神社』と筑波山麓の関係!
● つくばプチ民俗学・・・ならせ餅

● 筑波山麓を舞台にした古代の民衆ドラマ!蚕影山の『和気広虫』伝説
● つくば市内 万葉集に詠われるもう一つの山 『あじくま山』

● 結城と福井を繋ぐ伝説と信仰―猫塚伝説と袋羽神―
● 茨城 こんなもの見つけた♪(21) 結城まゆ細工ストラップ・結城紬バッジ・大穂ほうきストラップ
『金色姫伝説』が伝わるのは、つくば市の蚕影山神社だけでなく、神栖市(星福寺・蚕霊神社)と日立市(蚕養神社)にも伝わります。
これら3つの神社は、『茨城 三大蚕の神社』ということで、特に明治以降、日本で絹製品の輸出が増加し、養蚕業が盛んだった頃に、関東甲信越を中心に、各地から多くの参拝者(昭和になるとバスを仕立てて参拝に来られたとか)が訪れ、分霊された神社も各地に建てられました。
(その一例が上にも紹介した記事 → 東京・立川の『猫返し神社』と筑波山麓の関係! 。
さて、日本国内の絹といえば、世界遺産の群馬県富岡市にある富岡製糸場 が有名ですよね。
現在放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公は、『近代日本経済の父』澁澤栄一。もうすぐ新一万円札の顔にもなりますが、
その澁澤栄一も設立に関わった富岡製糸場。
インドのお土産のシルクスカーフから始まり、
近代日本の産業 - 絹・養蚕 ー 養蚕信仰 ー 茨城県の3つの養蚕信仰の聖地と歴史・民俗等
と、自分の中で、一本の糸で繋がったので

『茨城県の3つの養蚕信仰の聖地』
について書いていこうと思います。
(本当は茨城県歴史館あたりで企画展して欲しいくらいですが

ちなみに参考文献は、県内各地に伝わる昔話と地域史(市史・町史)等の他に、
★ 『養蠶(かいこ)の神々-蚕神信仰の民俗-』 阪本英一 著 群馬県文化事業振興会 発行
★ 『養蚕の神々 繭の郷で育まれた信仰』 安中市ふるさと学習館 編集・発行
★ 『養蚕と蚕神 近代産業に息づく民俗学的想像力』 沢辺満智子 著 慶応義塾大学出版会 発行
★ 『蚕 絹糸を吐く虫と日本人』 畑中章宏 著 晶文社
をメインの参考文献・テキストとさせて頂き、勉強しながら書いていきます。
(続きます)
→ 茨城3つの養蚕信仰の聖地について(2) ~ 蚕伝来の伝説と「豊浦」
【おまけ】

世界遺産 富岡製糸場 (2019年8月撮影)
大変見応えがあります。
その富岡製糸場へ行ったときのお土産
● 『富岡名物 まゆこもり 富岡産シルク入り』

(本当はもっと箱ぎっしりに入っていたのですが、半分以上食べてしまってからの写真なので4個だけです

美しい白色と可愛い形

品の良い甘さの葛湯の素。
お湯に溶かして葛湯として頂くものなのですが、実は干菓子として直接食べても美味しくて

富岡製糸場でなくても、道の駅などでも買えましたので、見かけたらまた買うつもりです

(以下、画像に注意 (笑))
● 『かいこ王国』さんの蚕の形のチョコレート。

富岡製糸場前の商店街にあるお店で購入。
クランチの入ったホワイトチョコの蚕が、抹茶味の緑色のチョコの上に乗っています。
これはインスタ映えする(?)のもあって、ネットでは結構有名ですよね。
蚕の形に一瞬ギョッとして、キワモノ的


(私はホワイトチョコは好きでないのですが、こちらのこの蚕の形のチョコは美味しかったです! お店の方によると、とても良い材料を使って作られているとのことで、要冷蔵でした)
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