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養蚕信仰 ~ 群馬県にお住まいの方からご教示頂きました!


以前、『茨城3つの養蚕信仰の聖地について』というシリーズで、主に金色姫伝説の出自や伝播について、私の考えを記事を書きました。
 豆電球このページの最後に、シリーズのリンクを貼りましたので、ご興味ある方は是非♪

シリーズ(9)では茨城県神栖市にお住まいの方からご感想や地元に伝わるお話も教えて頂きとても嬉しかった笑のですが、今度は群馬県にお住まいで、地元で製糸業や養蚕関係の歴史を中心に歴史の会の活動をされている I 様 から、当ブログの『茨城3つの養蚕信仰の聖地について』の内容を引用されて研究会で発表される・・・というメールを頂きました!!
本当にありがとうございます笑

自分の様な市井の研究家のブログが、専門家の方のお目にとまり、参考までにして頂いて、大変嬉しく笑、また恐縮もしております汗

I 様は当ブログの内容をご覧になりながら、茨城の養蚕三社 (日立市 蠶養神社、つくば市 蚕影山神社、神栖市 蠶霊神社・星福寺)を巡られたとのこと。
ブロガー冥利に尽きるとはこのことハートで、本当嬉しいです!!

伝説や昔話はいくらでも解釈が出来るので、正解は正直分からないだろうなぁと考えておりますが、それでも私としては、私が手に入れられる資料を使って、なるべく辻褄が合いそうな解釈や考察をブログに書いております。

半分私の妄想?のような解釈・考察ではありますが、それが養蚕・製糸業に深い造詣のある方に、発表会の参考資料にして頂けることが、嬉しくまたもっと精進すべく励みにもなっております。

内容の掲載は控えますが、I 様からはI 様の発表内容のご資料や見学会のことなど、貴重な資料もご送付頂きました。

私は茨城の養蚕三社のことしか詳しくは学んでいないので、他の地域での養蚕信仰や今も続く風習についてのことは、とても勉強になります。
そして、今も続く信仰やお祭りがあることを知って、暖かい気持ちにもさせて頂いています。

I 様 ありがとうございました!

養蚕信仰については、また私も何か分かったら、少しずつですがこちらのブログで書いていこうと思っています。

当ブログで今まで書いた、『茨城県に伝わる3つの養蚕信仰の聖地』 シリーズ。

豆電球 茨城3つの養蚕信仰の聖地について(1)
豆電球 茨城3つの養蚕信仰の聖地について(2) ~ 蚕伝来の伝説と「豊浦」
豆電球 茨城3つの養蚕信仰の聖地について(3) ~ うつぼ舟・常陸国とゆら・筑波山・富士山
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(4) ~金色姫譚と富士山信仰 及び 金色姫譚の誕生仮説
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(5) ~ 日立市 蠶養神社 《前編》
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(5) ~ 日立市 蠶養神社 《後編》
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(6)~神栖市 蠶霊神社・星福寺《前編》
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(6)~神栖市 蠶霊神社・星福寺《後編》
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(7) つくば市 蚕影山神社
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(8)~ 誰が語り伝えてきたのか:中世神話としての金色姫譚
豆電球茨城3つの養蚕信仰の聖地について(9)~ 地元の方から教えて頂いた神栖に伝わるお話








  

結城での研修と、結城土産


先日、つくば観光ボランティア298 の勉強会(研修旅行)で結城に行きました。
  → つくば観光ボランティアガイド298(ツクバ) 公式サイト
  → つくば観光ボランティアガイド298のFacebook 


地元 結城市観光ボランティアガイドさんによる詳しい説明を聞きながら、結城の見どころを回りました。

結城の歴史についてもたくさん教えて頂き、改めて知ったこともたくさん!。
街のあちこちにある文化財やお寺さんの由緒・見どころは、やはりガイドさんの説明がないと分からないし、説明板を見ても気づかないことが多いですから。


例えば、道をカバーするブロックの模様。これも、結城紬の模様をかたどっているとのこと!
こういうお話は、やはりガイドさんの説明ならではのプチ知識。
後で行く資料館で見る、結城紬の細かい織りや模様と繋がっていきますグッド

さて、結城といえば、もちろんこの結城紬ですが、実は結城は民話の宝庫でもありますキラキラ


私は個人的に民話が好きなので、特に、結城の『化け地蔵』、『木葉経(むじな聖教)』などの話が大好きですハート

これらの話が伝わる弘経寺にも、もちろん行きました。

なお、『化け地蔵』、『木葉経(むじな聖教)』については、かなり以前、当ブログでも書いたことがありますので、良かったら♪
 豆電球→ 大人の♪いばらきおとぎ話3~酒にまつわる茨城昔話その2-(2)仏像も思わず飲んでしまう、茨城のお酒!?


弘経寺に隣接する敷地にあった結城酒造さん。
民話で化け地蔵さんが、お酒を買いに来たという酒蔵で、登録文化財だったのですが、数年前に火災で全焼してしまい、敷地はすっかり空き地になっていました泣。 さみしい…。

でも結城の観光ボランティアガイドさんによると、ただいま、北海道でお酒を醸造されていて、今後、また、結城で酒造りを始められるとのこと。
これは嬉しいお知らせです笑!


それにしても、観光ボランティアガイドさんの説明はやはり、詳しくて本当に勉強になります。
『木の葉経』を収めた祠が、結城の弘経寺境内にあること。
そしてその中の『木の葉経』は住職でも見ることが出来ないとのこと。
なんというロマンでしょう!




こちらも弘経寺にある 『化け地蔵』のモデルとなったお地蔵様。
久々にお会いしました。
あらためて見ると、とても大きいお地蔵様です。
この存在感なら、お酒を買いに行ったり、おつまみの豆腐を食べたりという妙に説得力あります。
伝説も生まれるはずと納得ちょき






『つむぎの館』と隣接する資料館では、結城紬についてもたくさん教えて頂きました。
以前、こちらには個人で来たことがありますが、団体で見学させて頂いたことで、係員の方から工程や生地の違い等についても大変詳しく伺って勉強になりました。
(団体で行くと、他の人もいろんな角度で質問するので、それも勉強になります笑)。




上の写真にあるのような、繭、繭から紡いだ真綿、そしてそこから丁寧に紡がれる生糸。
その生糸を使って、超絶技術で織られるのが結城紬だというのを改めて知って、伝統技術のすごさを感じました。








糸紬ぎから機織りまでの行程を習っておられる方もいました。
素敵ハート

こう見ると、生糸は本当美しいですねハート






登録登録有形文化財の建物が並ぶ町並み、戦国~江戸時代の長い歴史を感じさせるいくつもの寺社も、ボランティアガイドさんの説明をうかがいながら歩きました。

写真は、結城城跡に向かう一行。
結城城跡は、天然の川が堀のように囲んでいる高台にあります。

結城市の観光ボランティアガイドさん、ありがとうございました!!




結城城跡公園から望む筑波山。
昔の城主も、このように筑波山をここから望んだのでしょう・・・。

今回の結城での研修旅行については、つくば観光ボランティアガイド298ののFacebookで、会員の皆さんがいろいろ報告していると思いますので、是非ご覧ください。
 → つくば観光ボランティア298のFacebook


【結城のお土産】

そして、旅の楽しみのもう一つは、その土地ならではお土産。
今回、見つけたお土産はこれ!

① 『結城紬の端切れ詰め合わせ』


こういうのが欲しかったのです!
結城紬の反物を買える財力も、結城紬の着物を着こなせる品格も私はないのですが、
端切れなら私にもぴったり♪

かなり、以前、涸沼のしじみの貝殻で作ったストラップづくりを記事にしました。
 豆電球茨城・涸沼のしじみの貝殻細工づくり と提案
 豆電球今年も、涸沼のシジミの貝殻で、ストラップ作り

これに使う布を、高級ではありますが、結城紬で作ったら、まさしくメイドイン茨城のストラップ。!!

今度、大粒の涸沼しじみが手にはいたら、是非その貝殻と結城紬で、特製ストラップを作ろうと思ってます笑

その他、今回購入の結城のお土産。

② 結城の名物『茹で饅頭』。


茹でたてを購入して頂きましたが、もちもちしていて美味しい!

考えてみると、茹でたお饅頭ってあまりありませんよね。大抵は蒸して作る。

茹でたお饅頭のは、皮が本当にもちもちでしっとりハート

どうして茹で饅頭があまり普及していないのかなと考えるに、水分が多くて日持ちがしないからかもしれないなぁと思います。

逆に、希少価値キラキラのある 『茹で饅頭』。
もっと知られて良いと思います!


③ 『桑の実のジャム』。

以前、当ブログで常陸国の養蚕の神様と伝説について、シリーズで書きましたが、養蚕に必要不可欠なのは、お蚕さんの食べ物である桑の葉。
その桑の木には、甘酸っぱくて美味しい桑の実(マルベリー)がなります。


その桑の実のジャムです。 もちろん桑の実は結城産とのこと。
(余談ですが、私の実家の近くでも小学校のそばに桑の木がたくさん植えられていて、子供の時、桑の実を採って食べていましたっけ。昭和の小学生の思い出ハート

桑の実は「マルベリー」と呼ばれるだけあって、ブラックベリーやラズベリーのジャムに似ています。

ヨーグルトに入れると美味しいのはもちろんですが、チーズにちょっとつけて食べても美味しいハート
チーズの塩味とジャムの甘味と軽い酸味が合うんです。
お試しください♪

なお、以前当ブログで書いた、結城関係の記事も、良かったら♪
豆電球結城と福井を繋ぐ伝説と信仰―猫塚伝説と袋羽神―

豆電球【家庭で堪能!おいしい 茨城&つくば(87)】 結城&福井の郷土食コラボ♪ すだれ麩ときゅうりの胡麻からし酢味噌和え

豆電球だいだらぼっちと、『太』平山と、『大』平山

四つ葉のクローバー茨城 こんなもの見つけた♪(21) 結城まゆ細工ストラップ・結城紬バッジ・大穂ほうきストラップ

豆電球【家庭で堪能!おいしい 茨城&つくば(68)】茨城かんぴょうの紅白なます

豆電球茨城こんなもの見つけた♪(18) 幻の!?茨城産の干瓢!

豆電球【茨城 こんなもの見つけた(9)】 結城紬のコンパクトミラー

豆電球【家庭で堪能!おいしい茨城&つくば(29)】 結城のすだれ麩と胡瓜の柿酢味噌マヨネーズあえ

豆電球【つくば・茨城プチ民俗学】 だいだらぼっちの足跡を探して(3) 利根町、結城市、八千代町

豆電球那須の殺生石を砕いた!源翁和尚

・・・こうリストアップしてみると、過去の記事でかなり結城の話題を扱っていたのにびっくりびっくり
多分、住んでいる つくば 以外の街では、結城が一番多いのではないかと。
私はかなり結城好きみたいです笑


【おまけ】

結城の弘経寺に伝わる『木の葉経(むじな聖経)』は、同じ名前の、常総市の弘経寺(飯沼弘経寺)から伝えられた
という話も伝わっています。
飯沼弘経寺に伝わるのは、『宗運むじな』というお話。

それについても、以前当ブログで書いたので、こちらも良かったら♪
豆電球茨城県南西の七不思議(仮)その1

いやー、伝説、民話って面白いです(^o^)。

  

続・源氏物語に出てくる 『筑波山』


NHK大河ドラマ「光る君へ」もいよいよ終盤。
主人公のまひろ(紫式部)は、いわずと知れた、源氏物語の作者なわけですが、
その源氏物語に『筑波山』が出てくる話を、以前、当ブログに書きました。

豆電球 源氏物語と筑波山~平安貴族のハートをつかむ地名(前編)
https://cardamom.tsukuba.ch/e335929.html

豆電球源氏物語と筑波山~平安貴族のハートをつかむ地名(後編)
https://cardamom.tsukuba.ch/e336038.html

この時は、源氏物語の第五十帖(宇治十帖の六帖目)にある
筑波山を分け見まほしき御心はありながら…』
の一文についてでした。

これは、新古今和歌集にある源重之(三十六歌仙の一人)の歌、 
筑波山 端山茂山 茂けれど 思い入るは さはらざりけり
が下地になっていて、それはどういうことかというと…

と私なりの考察を書かせて頂きました。

で、実は源氏物語には、他にも『筑波山』が出てくるのです!


(写真は、桜川市酒寄地区付近から見た筑波山。2023年12月撮影)

先の記事を書いた後に、他にも源氏物語に『筑波山』が出てくる箇所があると知り、調べたところ、『源氏物語における「常陸」についてー風土的考察―』 森本 茂 著(文献1)という論文を知りました。
この論文では、常陸国と源氏物語の関わりにについて、詳しく考察されています。

こちらの論文によると、源氏物語には実に 4か所!!筑波山』が出てくるとのことなのです!

抜粋すると、以下の4カ所です。

1. 『関屋』
筑波根の山を吹き越す風も浮きたる心地して

2. 『東屋』
筑波山を分け見まほしき御心はありながら

3. 『東屋』
筑波山のありさまも、かくあきらめきこえさせて

4. 『蜻蛉』
かの筑波山も、からうじて心ゆきたるけしきにて


図書館で、源氏物語(新 日本古典文学大系 岩波書店)(文献2,3)を借りて、該当を確認してみました。同書では、上記の箇所はそれぞれ、

1.『関屋』 
  『源氏物語 二』新 日本古典文学大系 20 岩波書店 p.159

2.『東屋』
  『源氏物語 五』新 日本古典文学大系 23 岩波書店 p.124
   
3. 『東屋』
  『源氏物語 五』新 日本古典文学大系 23 岩波書店 p.147

4.『蜻蛉』 
『源氏物語 五』新 日本古典文学大系 23 岩波書店 p.287


にあります。

以下、文献2 及び 文献3 の註釈に従っていきます。

【1】
1の 『筑波根の山を吹き越す風も浮きたる心地して』 は、この巻の主人公、空蝉の心持ちを表現しているところです。

空蝉は常陸介になった夫に伴って任地の常陸国に行き、そこで光源氏が須磨に退居したことを知ります。
『筑波根の山を吹き越す風も浮きたる心地して』 は、文献2の註釈によると、『筑波山を越して吹く風に頼りを託すのも無事届くか心配で』の意味とのことです。

これは、古今集の東歌にある『甲斐が嶺を嶺こし山こし吹く風をひにもがもやことづてやらむ』の『甲斐が嶺』を『筑波山』に置き換えて用いた表現とのことで、当時の読者(平安貴族)の共通の知識が背景にあるのも面白いです。

【2】
2の、『筑波山をみまほしければ…』の『筑波山』は、この巻の主人公、薫の思い人の浮舟のことを表していて、文献3の註釈によると『常陸介の継娘の浮舟』を暗示とのこと。

これも当時の人々の共通知識の歌が背景にあります。
これにらついては、上述しましたが、当ブログで詳しく考察してますので、良かったら♪
  → 源氏物語と筑波山~平安貴族のハートをつかむ地名(前編)
https://cardamom.tsukuba.ch/e335929.html

文献3の註釈に加えて、私は、浮舟を『筑波山』という表現するのは、もう一つ、薫にとって、浮舟が、近づきたくても(諸事情で)近づきにくい存在であることをも表していると考えています。

【3】
3の 『筑波山のありさま』 は、文献3によると、『常陸国のありさま』のことだそうなので、
『筑波山』=『常陸国』のようです。

都の人々にとっては、遠い常陸国のイメージというかシンボルが、歌枕で名高い筑波山そのものなのも分かってこれまたなるほど…です。
そもそも常陸国の国府(今の石岡)は筑波山の近くですし、常陸国=筑波山 は納得できます。

【4】
最後の4の 『かの筑波山もからうして心ゆきたるけしきにて』 は、文献3によると、『浮舟の母もやっと満足した様子で』とのことで、『筑波山』は浮舟の母親を指し、浮舟の母の夫(浮舟の養父)がやはり常陸介なので、『筑波山』と呼ばれているようです。

文学の素養のない私は、『筑波山』が浮舟を指していたり、その母親を指していたり、はたまた常陸国を指していたりで、混乱しますが、いろんな状況を『筑波山』で表現しているというのは面白いです。

こういう表現方法に、当時の人々(特に平安貴族)の考え方や価値観も感じられて、それも興味深いです。

抜粋して説明しましたので、ご興味ある方は、是非、源氏物語の該当箇所を実際お読みくださいね笑

なお、今回参考にさせて頂いた 文献1『源氏物語における「常陸」についてー風土的考察―』は、その題名の通り、筑波山だけでなく常陸国と源氏物語=作者の紫式部 の関係を考察した論文です。なのでこの論文を参考に、当時の常陸国の様子を調べていくのも勉強になると思います。

なお、紫式部の頃の常陸国の様子や紫式部の身内と常陸国(常陸平氏)についても、以前、当ブログでもちょっと触れました。
良かったら、そちらもお読みください(^^)
豆電球 宇治拾遺物語と筑波山麓 ~ 多気の大夫 (前編)
   https://cardamom.tsukuba.ch/e328135.html

  豆電球 宇治拾遺物語と筑波山麓 ~ 多気の大夫 (後編)
   https://cardamom.tsukuba.ch/e328680.html
 
それにしても、源氏物語の中に、4か所も 『筑波山』の表記があるキラキラのは、とても嬉しいですねグッド

-------------------
【参考文献】

1.『源氏物語における「常陸」についてー風土的考察―』 
森本 茂 著
相愛女子大学・相愛女子短期大学 研究論集
1967年4月 

2.『源氏物語 二』新 日本古典文学大系 20 岩波書店

3.『源氏物語 五』新 日本古典文学大系 23 岩波書店



 
  

『光る君へ』 と常陸国 ~伊勢大輔と平維幹と平為賢~


NHK大河ドラマ『光る君へ』も、いよいよ終盤戦。
佳境に入っていましたが、私が配役が気になってるのが、歌人で有名な、伊勢大輔です。

紫式部の同じ、藤原彰子のサロンの女官。
同じサロンには、赤染衛門和泉式部藤原賢子(紫式部の娘)がいます。
 
伊勢大輔は、百人一首にもある歌
いにしへの 奈良の都の八重桜 今日九重に匂ひぬるかな
でも有名です。

・・・といいますが、この歌、中学校等の国語/古典の授業に出てきていて、百人一首の歌の中では一位二位を争うくらい有名なのではないでしょうか。(古典苦手だった私でもこの歌は知ってますちょき

で、なぜ、伊勢大輔が気になっているかというと、
伊勢大輔の長女(大姫)が、常陸国、しかも筑波山周辺に絡んでくるのです。

宇治拾遺物語』の『伯の母の事』 の話に、伊勢大輔の娘の大姫がなぜ、常陸国に行ったか
 (連れていかれたか?)の顛末が書かれています。 

当時、筑波山周辺で勢力を誇っていた常陸平氏である平維幹
筑波山麓の多気(現在の北条地区付近)に拠点を構え、多気氏とも名乗ります。

大姫はなかば攫われるようにして、平維幹に常陸国に連れていかれ、妻となります。

伊勢大輔の次女の「伯の母」は、姉に会いに常陸国府(今の石岡)に行き、大姫は
既に亡くっていて会うことはできませんでしたが、大姫の二人の娘と会い、そして・・・。
詳細は、以前書いたブログの記事で♪
 → 豆電球宇治拾遺物語と筑波山麓 ~ 多気の大夫 (前編)
   https://cardamom.tsukuba.ch/e328135.html

  豆電球宇治拾遺物語と筑波山麓 ~ 多気の大夫 (後編)
   https://cardamom.tsukuba.ch/e328680.html
 
ということで、伊勢大輔の孫娘2人が、筑波山麓で生活していたわけですキラキラ

歌人でも超有名な伊勢大輔ですが、まだ「光る君へ」に出てきませんね…?(2024年10月20日放送現在)

藤原彰子のサロンの他の有名どころの女官の、赤染衛門、和泉式部、藤原賢子はみんな配役が決まって、既に登場しているのに…。

その他大勢の女官出すなら、歌人として超有名な伊勢大輔も、出して欲しいと思っているのは 私だけではないなずぐー

このまま伊勢大輔は出てこないのか?
そうすると、当時の筑波山付近・常陸国がらみの話を書きたい私としては、残念泣

NHKの『光る君へ』の公式サイトの登場人物/キャストに、『伊勢大輔』は見当たらないので、残念ながら伊勢大輔は出なさそうです。

しかし!

今後のストーリーは急変、武士の時代の足音が聞こえてくる筋立てになるようで、なんと!平維幹四男 平為賢(伊佐為賢)
が出てくるのです!(NHKのサイトより)

父親の平維幹はまず出てこないでしょうが、息子の四男 為賢がこれからの重要人物として出てきそう!?グッド


写真は、つくば市北条にある、日向廃寺跡(2011年5月撮影)。
常陸平氏の多気氏によって建立された阿弥陀堂と考えられています。
京都の平等院鳳凰堂(藤原道長の長男 藤原頼通が建立した阿弥陀堂)と同じ構造です。

なお、以前、当ブログで、源氏物語と筑波山について下記の記事を書いています笑
良かったら、こちらも是非ご覧下さいキラキラ
(※近日中に、続編として、追加情報を書く予定です)

豆電球源氏物語と筑波山~平安貴族のハートをつかむ地名(前編)
https://cardamom.tsukuba.ch/e335929.html

豆電球源氏物語と筑波山~平安貴族のハートをつかむ地名(後編)
https://cardamom.tsukuba.ch/e336038.html

大河ドラマ『光る君へ』ではどんな描かれ方をするのか。
これは終盤に向けて、目が離せなくなってきましたグッド



  

筑波山塊の花崗岩が 世界の 『ヘリテージ ストーン』 に!


ヘリテージストーン、ご存じですか?

私も今回初めて知りましたが、
International Commission on Geoheritage (IUGS)・国際地質科学連合 という国際組織が、文化的、歴史的に重要な建築物やモニュメントに使われている天然石を、『Heritage Stone ヘリテージ ストーン』として認定するとのことで、世界中の石の中、現在55の石が選ばれています。

今回、その中の1つに、筑波山塊の花崗岩(真壁石、稲田石)が選ばれたとのことで、
これは、日本国内初であり、東アジア初でもあるとのこと!

世界的に認められたんですね!!キラキラ
これは嬉しい笑

ちなみに、現在認定されている55の、世界のHeritage Stoneについては、
IUGSのサイトの『Designations』のページ
https://iugs-geoheritage.org/designations-stones/
に掲載されています。

この中の53番目に
Tsukuba Massif Granite  Japan
とあって、ちゃんと 『Tsukuba』 の名前が載ってます!!

こちらのサイト、世界中の有名な歴史的建築物を作って石が、その産地の地図ともに、写真付きの説明があって、大変面白いですグッド
英語サイトですが、Google Chromeだとそれなりの日本語に訳してくれるので助かりますね(Googleの回し者ではありませんが、便利なのはどんどん利用♪)。
ぜひご覧になってみてください笑

さて、今回の筑波山塊の花崗岩のヘリテージストーン認定については、下記の読売オンラインのニュースサイトが詳しいです。

「筑波山塊の花崗岩、国内初の「世界のヘリテージストーン」認定…迎賓館赤坂離宮や日本橋で使用」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240913-OYT1T50148/


こちらは、筑波山地域ジオパーク 公式サイトの記事

「『筑波山塊の花崗岩』が 世界のヘリテージストーン(天然石材遺産) に認定されました」
https://www.tsukuba-geopark.jp/news/page001420.html
淡々と控えめ記事。
もっと喜んで、めっちゃ盛り上がって書いたら良いのに~と思うのですが汗



写真は宝篋山頂にある宝篋印塔(2020年撮影)。
逆光ぎみ汗なのですが、塔の向こうには関東平野が広がっています。

この宝篋印塔は、筑波山系の花崗岩で作られています。
鎌倉時代のもので、関東最古級の宝篋印塔ですグッド

宝篋山(小田山)頂の宝篋印塔については、茨城県教育委員会のサイト
『県指定 有形文化財 工芸品 石造宝篋印塔』
https://kyoiku.pref.ibaraki.jp/bunkazai/ken-661/
に詳しいので、是非お読みください笑



こちらは、稲田石(稲田の花崗岩)のふるさと、笠間市の稲田駅前にある、『石の百年館』。
稲田石をはじめ、花崗岩のことが学べます。
巨大なモニュメントは当然、地元の稲田石キラキラ
(2016年撮影)。







筑波山系 閑居山(かすみがうら市)の百体磨崖仏も、露頭した花崗岩の岩肌に彫られています。
(写真は2016年撮影)

百体磨崖仏については、以前、書いた記事を良かったら♪
豆電球 『信仰とジオの意外な関係(3) ~磨崖仏に秘められた歴史と地球ロマン(前篇)~』
https://cardamom.tsukuba.ch/e295693.html







ちなみに、おまけですが、筑波山頂で見られる奇岩類(「弁慶の七戻り」、「出船入船」など)や、筑波山梅林でゴロゴロと見られる黒い大きな石は、斑れい岩です。
写真は筑波山梅林の斑れい岩の転石(2020年2月撮影)

更におまけなのですが、筑波山系の岩石には『筑波変成岩』と呼ばれる岩石もあります。
これは、うすく割れて加工しやすいとのことで、鎌倉時代の石造仏よりも遙か昔、古墳時代の石棺の材料として、霞ヶ浦周辺の古墳で使われています。
霞ヶ浦を船で石を運んだらしく、千葉方面の古墳でも使われているとか。
こちらは地味で汗、世界のヘリテージストーンにはなれそうもありませんが、もし『日本国内ヘリテージストーン』というものがあれば、絶対認定されると、私は思ってますちょき






  

プロフィール
かるだ もん
かるだ もん
徒然なるままに、興味のあることを気ままに書いています。好きなことばは「中途半端も、たくさん集まればいっぱい!」(ドラマのセリフ)

地元つくばや茨城の話題を中心に、茨城の食材を使った家庭料理、民俗学もどき、国際交流、旅の話題など、趣味の記事を掲載中。

特に自分の勉強も兼ねて、
★民話・伝説紹介と、それにちなむ土地めぐり
★茨城を中心に、全国の郷土料理と食材(世界の料理も含む)の話題
の話題が多いです。

・ヒッポファミリークラブ(多言語自然習得活動と国際交流)
・つくば観光ボランティア298
・郷土食研究会うまかっぺ!茨城

別館: 夢うつつ湯治日記 https://note.com/carfamom/

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