2013年02月08日
(33) 初午!『すみつかれ』の材料でごちそう♪
【家庭で堪能!おいしい茨城&つくば(33)】 初午!『すみつかれ』の材料でごちそう♪
もうすぐ初午(はつうま)の日です。今年は2/9(土)…明日です(^^)。
初午の日は、油揚げ や、いなり寿司を食べたり、お稲荷さんにお供えしたりするそうですが、ここ茨城県南西部では、『すみつかれ(すみつかり、しもつかれ) ※』が、伝統料理として初午の日に食べるお宅が多いとのこと。
地元スーパーでも、今頃の時期から、売られているのを時々見かけます。
※名称は土地によって違う(※※)ようですが、茨城・栃木・埼玉・福島のエリアの一部で伝統料理として家庭で作られているそうです。(参考文献1,2,3,4)
※※ (2/9追記)Twitterで、だぁなさん(@mda_abm)より、『(旧)美和村(現在 常陸大宮市)では「じんどっけーり」って言 います』 との情報を頂きました。だぁなさんありがとうございます!
その他、福島・会津では、『つむじけえり』と言うそうです(文献4)
ここでは『すみつかれ』と呼びます。
すみつかれの材料と味付けですが、地元の方に訊いてみると、主な材料は、鮭、大豆、大根、人参、油揚げで、味付けは
(1)酒粕も入った酢のものバージョン
(2)酒粕が入らない酢のものバージョン
があるようです。そして家庭によって結構バラエティーがあるようですね
栄養豊富なのですが、見た目が悪いのと(^^;)、味付けによって、敬遠されがちなのも事実なようで、材料的にかなりごちそう なのにもったいない!
・・・ということで、ほぼ同じ材料で、初午レシピを作ってみました
1.鮭と大根と人参の、酒粕入り味噌汁
これは美味しいですよ~! 身体も温まって、今の時期、最高です
材料 ※分量は適宜(笑)):
●鮭の切り身(あらでもOK)
●大根 つくば産(茨城産)
●人参 つくば産(茨城産)
●油揚げ 地元のお豆腐屋さんで購入
●酒粕 地元の地酒の酒粕で!
(今回は、ものすごい贅沢にも、筑波山麓の稲葉酒造場の純米吟醸すてらの酒粕~ひゃー、お汁にするにはもったいない~)
●味噌(=大豆) 地元産のお味噌だとなおGood♪
●だし (さば・かつお・こんぶ・しいたけのミックスだしパックを使用)
作り方
1. 鍋に水を入れて、だしパックを2時間ほど漬けておく。
2. 大根、人参は適宜、短冊切りやイチョウ切りで。薄くスライス。
油揚げも同じくらいの大きさに短冊切り。
3. 鮭の切り身・あらも、一口大位に切って、熱湯をさっとかけておく。
4. 1の中に、切った大根と人参を加え、火を入れて、水から煮る。
沸騰して5分程して、だしパックは鍋から出す。
※だしパックは、少々煮立てた方が旨みが出て私は好きなので。
5. 大根と人参がしんなりして火が通ったら、油揚げと、3の鮭も加えて火を通す。
6. 鮭に火が通ったら、火を弱めて、酒粕を加え、ひと煮立ちさせる。
7. 火を止めて、味噌を入れて、味を整えて出来上がり♪
※すみつかれとちょっと違うのは、酢はこの料理では使ってないことですね。
簡単で美味しくて、身体がポカポカで、良いことづくめ!
是非、お試しください。
酒粕は、スーパーで売っているのでも良いのですが、なるべくなら、酒屋さんで扱っている、美味しい日本酒の酒粕をお勧めします。味が別格です。
2.鮭のステーキ 大根・人参・大豆のマリネと、炙った油揚げ添え
シンプルな鮭のステーキ(ムニエル)に、マリネにした野菜と豆を添えたイメージです。(酒粕を使わないバージョンのすみつかれの材料です)
鮭の脂が乗っていている場合、さっぱりしたビネガーのマリネとの組み合わせが、大変良い感じです。
炙った油揚げは、シンプルに醤油をかけてみました。
このままでも十分美味しいのですが、もう少し工夫できないか、レシピは研究途中です。特に油揚げ(^^)
材料(※分量は適宜で♪)
●鮭の切り身
●大根 つくば産(茨城産)
●人参 つくば産(茨城産)
●大豆 つくば産の乾燥大豆。手軽に作る場合は缶詰の大豆水煮でもOK
●油揚げ 地元のお豆腐屋さんのもの
●酢 一般にはワインビネガーがリンゴ酢が良いようです。私は米酢をよく使いますが。
●塩、こしょう、みりん 少々
●醤油 地元のを使うとよりベスト
写真は、テストバージョンなので、マリネを2種類作って、味を比較したものです。
右は生の大根と人参を使ったマリネ。左は火を野菜に火を通したマリネ。
鮭のステーキと一緒に食べるときは、火を通した野菜のマリネの方が合ったので、それでいきます。
作り方
1. 大豆は熱湯に1時間漬けて、その後、1時間程煮る。
・・・大豆の戻し方はいろいろありますが、この方法だと、茹でた枝豆にも似た歯ごたえと大豆の旨み が味わえて、個人的に好みなので。お好きな柔らかさでOKです♪
2. 大根と人参は、細い短冊切りにする。
3. 塩、こしょう、みりんで味を調えた酢に1と2を加え、火にかけて、大根と人参に軽く火が通るくらい 煮る。(沸騰して5分程度)
4. 油揚げも短冊切りにして、フライパンで表面がパリパリになる程度に焼くか、グリルで軽く炙る。
5醤油. 軽く塩・こしょうした鮭を、フライパンで蒸し焼きにする。蓋をすると良いです。両面が良い焦げ色になるように。
6. 焼けた鮭に、3のマリネと、4のパリパリ油揚げを添えて、出来上がり。
野菜と大豆のマリネは、作りたてよりも、冷蔵庫の保存して1~2日経ったものの方が味がなじんで、より美味しいです。
大豆はマリネに加えないで、茹であがったものを、軽くフライパンで炒って水分を飛ばし、塩で少々味をつけたものを添えても良いと思います。(この大豆がまた美味しい♪)
まだまだ、寒い日が続きます。
『すみつかれ』は先人の知恵がつまった料理。 結構なごちそうの材料なのです。
この材料を生かして、寒い冬を乗り切る料理を楽しみましょう!
お好きな材料も加えて、ご家庭の味で、是非、お試しください
----------------------------------------------------------
★『すみつかれ』に関する 参考文献
1.『ある郷土料理の1000年 「元三大師の酢ムツカリ」から「しもつかれへ』
松本忠久 著 文芸社
2.『日本の食生活全集⑧ 聞き書 茨城の食事』 農文協
3.『食彩百景 茨城の味 郷土料理献立集』 茨城県衛生部成人病対策課
4.『会津の郷土料理』 平出美穂子 著 歴史春秋社
(初出 『つくば市民レポーター』サイト 2013年2月08日 19時28分)
もうすぐ初午(はつうま)の日です。今年は2/9(土)…明日です(^^)。
初午の日は、油揚げ や、いなり寿司を食べたり、お稲荷さんにお供えしたりするそうですが、ここ茨城県南西部では、『すみつかれ(すみつかり、しもつかれ) ※』が、伝統料理として初午の日に食べるお宅が多いとのこと。
地元スーパーでも、今頃の時期から、売られているのを時々見かけます。
※名称は土地によって違う(※※)ようですが、茨城・栃木・埼玉・福島のエリアの一部で伝統料理として家庭で作られているそうです。(参考文献1,2,3,4)
※※ (2/9追記)Twitterで、だぁなさん(@mda_abm)より、『(旧)美和村(現在 常陸大宮市)では「じんどっけーり」って言 います』 との情報を頂きました。だぁなさんありがとうございます!
その他、福島・会津では、『つむじけえり』と言うそうです(文献4)
ここでは『すみつかれ』と呼びます。
すみつかれの材料と味付けですが、地元の方に訊いてみると、主な材料は、鮭、大豆、大根、人参、油揚げで、味付けは
(1)酒粕も入った酢のものバージョン
(2)酒粕が入らない酢のものバージョン
があるようです。そして家庭によって結構バラエティーがあるようですね

栄養豊富なのですが、見た目が悪いのと(^^;)、味付けによって、敬遠されがちなのも事実なようで、材料的にかなりごちそう なのにもったいない!

・・・ということで、ほぼ同じ材料で、初午レシピを作ってみました

1.鮭と大根と人参の、酒粕入り味噌汁
これは美味しいですよ~! 身体も温まって、今の時期、最高です

●鮭の切り身(あらでもOK)
●大根 つくば産(茨城産)
●人参 つくば産(茨城産)
●油揚げ 地元のお豆腐屋さんで購入
●酒粕 地元の地酒の酒粕で!
(今回は、ものすごい贅沢にも、筑波山麓の稲葉酒造場の純米吟醸すてらの酒粕~ひゃー、お汁にするにはもったいない~)
●味噌(=大豆) 地元産のお味噌だとなおGood♪
●だし (さば・かつお・こんぶ・しいたけのミックスだしパックを使用)
作り方
1. 鍋に水を入れて、だしパックを2時間ほど漬けておく。
2. 大根、人参は適宜、短冊切りやイチョウ切りで。薄くスライス。
油揚げも同じくらいの大きさに短冊切り。
3. 鮭の切り身・あらも、一口大位に切って、熱湯をさっとかけておく。
4. 1の中に、切った大根と人参を加え、火を入れて、水から煮る。
沸騰して5分程して、だしパックは鍋から出す。
※だしパックは、少々煮立てた方が旨みが出て私は好きなので。
5. 大根と人参がしんなりして火が通ったら、油揚げと、3の鮭も加えて火を通す。
6. 鮭に火が通ったら、火を弱めて、酒粕を加え、ひと煮立ちさせる。
7. 火を止めて、味噌を入れて、味を整えて出来上がり♪
※すみつかれとちょっと違うのは、酢はこの料理では使ってないことですね。
簡単で美味しくて、身体がポカポカで、良いことづくめ!


2.鮭のステーキ 大根・人参・大豆のマリネと、炙った油揚げ添え
シンプルな鮭のステーキ(ムニエル)に、マリネにした野菜と豆を添えたイメージです。(酒粕を使わないバージョンのすみつかれの材料です)
鮭の脂が乗っていている場合、さっぱりしたビネガーのマリネとの組み合わせが、大変良い感じです。
炙った油揚げは、シンプルに醤油をかけてみました。
このままでも十分美味しいのですが、もう少し工夫できないか、レシピは研究途中です。特に油揚げ(^^)
材料(※分量は適宜で♪)
●鮭の切り身
●大根 つくば産(茨城産)
●人参 つくば産(茨城産)
●大豆 つくば産の乾燥大豆。手軽に作る場合は缶詰の大豆水煮でもOK
●油揚げ 地元のお豆腐屋さんのもの
●酢 一般にはワインビネガーがリンゴ酢が良いようです。私は米酢をよく使いますが。
●塩、こしょう、みりん 少々
●醤油 地元のを使うとよりベスト

右は生の大根と人参を使ったマリネ。左は火を野菜に火を通したマリネ。
鮭のステーキと一緒に食べるときは、火を通した野菜のマリネの方が合ったので、それでいきます。
作り方
1. 大豆は熱湯に1時間漬けて、その後、1時間程煮る。
・・・大豆の戻し方はいろいろありますが、この方法だと、茹でた枝豆にも似た歯ごたえと大豆の旨み が味わえて、個人的に好みなので。お好きな柔らかさでOKです♪
2. 大根と人参は、細い短冊切りにする。
3. 塩、こしょう、みりんで味を調えた酢に1と2を加え、火にかけて、大根と人参に軽く火が通るくらい 煮る。(沸騰して5分程度)
4. 油揚げも短冊切りにして、フライパンで表面がパリパリになる程度に焼くか、グリルで軽く炙る。
5醤油. 軽く塩・こしょうした鮭を、フライパンで蒸し焼きにする。蓋をすると良いです。両面が良い焦げ色になるように。
6. 焼けた鮭に、3のマリネと、4のパリパリ油揚げを添えて、出来上がり。


まだまだ、寒い日が続きます。
『すみつかれ』は先人の知恵がつまった料理。 結構なごちそうの材料なのです。
この材料を生かして、寒い冬を乗り切る料理を楽しみましょう!
お好きな材料も加えて、ご家庭の味で、是非、お試しください
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★『すみつかれ』に関する 参考文献
1.『ある郷土料理の1000年 「元三大師の酢ムツカリ」から「しもつかれへ』
松本忠久 著 文芸社
2.『日本の食生活全集⑧ 聞き書 茨城の食事』 農文協
3.『食彩百景 茨城の味 郷土料理献立集』 茨城県衛生部成人病対策課
4.『会津の郷土料理』 平出美穂子 著 歴史春秋社
(初出 『つくば市民レポーター』サイト 2013年2月08日 19時28分)
別次元の美味しさ!? 地元産チーズの甘露煮金柑添え
(107) 暑い日に元気が出る! 梅のメキシコ風ドルチェ
(106) 蓮根と鯖缶の煮物
(105) サマードリンク:梅シロップの金木犀陳皮茶 割り
(104)青梅の醤油漬け
【茨城 こんなもの見つけた♪ (57)】 二所ノ関部屋 ちゃんこ鍋の素
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(106) 蓮根と鯖缶の煮物
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(104)青梅の醤油漬け
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Posted by かるだ もん at 19:28│Comments(0)│家庭で堪能!おいしい 茨城&つくば
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