2022年11月18日
つくば・神郡 筑波山麓秋祭り お行屋公開とお接待
つくば・神郡 筑波山麓秋祭り お行屋公開とお接待
もう先々週になりますが、11/3の午前中だけでしたが、筑波山麓秋祭りで神郡の催しに行くことが出来ました。

この日はとても暖かく、お天気もとても良くて
、まさに『里の秋』を満喫できる日よりでした
(写真はこの日、神郡の集落から筑波山を望む)
本当に良い天気
でも時間がなかったので、急ぎ足で歩いて、ピンポイントで見学
。

ということで、この日だけの
限定公開
、神郡の 『お行屋(おこや)』 へ行きました。
古くからこの地区で信仰されてきた仏像が拝見出来る、貴重な機会です。
おこやのある場所は、神郡の秋祭りの中心地区から少し離れた所にあります。
『神郡地区に伝わる仏像の展示 「おこや」拝見』 とある立て看板の指示に従って、ちょっと不安になりながらも集落の奥の方に歩いて行くと・・・

おこやが見えてきました!
地元の方が暖かく迎えてくださいました
。
おこやの中は、一段高くなった板張りの間に長テーブルや座布団が置かれ、その奥には仏壇のようになっていました。
正面には、両脇に花が飾られ、赤い帽子と服とお座布団に包まれた仏像(地蔵菩薩?)に並んで、大小の古い仏像が厨子に入って
祀られていました。
この集落で古くから人々が集って祈られていたものでしょう。
仏壇の脇には、古い太鼓や、とても大きな数珠も置かれていました。
太鼓は昔、お葬式の時に叩かれたそうです。
この辺りも含め、茨城南西部では、お葬式のことを 『じゃんぼん』、『じゃんぼ』 というそうで、
打ちならす太鼓や鉦の音からそう表現されたと聞いたことがありますが、
それを思い出しました。
靴をぬいで板張りの間に上がり、奥の仏壇でお参りをしました。
おこやの入り口付近の壁には、その周りの壁には『十王図』の掛け軸が掲げられていました。
近くの普門寺さんから預かっているとのこと。
『十王図』とは、死者が冥界に行くと、生前の行いを裁判する王が十人居て裁判するという信仰で、ここの裁判結果を基に、極楽に行くか、地獄に行くか(しかも地獄は、どの地獄に行くか」が決められるというものです。
(コミック 『鬼灯の冷徹』に詳しいです
← 大好きなコミック♪)
昔は(今も?)絵解きをしながら、地獄のことや信仰のことを語ったのかもしれませんね。
板の間には当番をされている女性がおられ、参拝にこられた方の質問に、いろいろ説明をされていました。
それをぼんやり聞きながら、椅子に腰かけてお茶を頂いていると、
『お接待です。召し上がって下さい』
と小皿にそれぞれ盛られた、冬瓜のあんかけと、蒸したかぼちゃを頂きました。

お接待の初体験です
そして頂いた 冬瓜のあんかけも、かぼちゃも美味しいこと
塩味のあんかけ冬瓜と、とても甘いかぼちゃ(多分かぼちゃそのものが甘い!)の組み合わせがまた
美味しい
。
この日は大変良いお天気で、歩いていると汗ばむくらいでしたので、よく冷えた料理が
心地よかったです。
『お接待の料理は何か決まったものがあったりするのですか?』
と伺うと、
『いえ、冬瓜とかぼちゃが沢山取れたので…』
とのこと。
思いがけず、地元野菜の美味しさも味わいました
。
そして帰りがけには、小袋に入ったお菓子まで頂きました
。

おこやの軒先では、和気藹々と輪投げを興じている おじいちゃん、おばあちゃんたちが
。
誘って頂き、私もやりたかったのですが、時間がなくて断念。
賞品もいろいろあるそうで、楽しそうだったのに、本当残念~
小春日和、秋の日差しの中、楽しそうに輪投げをしている地元の皆さんがほのぼのと素敵でした
。
今度は、時間を取って、是非ゆっくりと伺いたいと思いました。
【「お接待」のこと】
『お接待』 と聞くと、四国の八十八か所霊場巡りのお遍路さんへの「お接待」が浮かびます。
古くから地元の人々によって、心づくしの食事など、お遍路さんに振舞われてきた文化として有名です。
この日、お料理を頂いた時に言われた「お接待です」とのことば、参拝に来られたかたへの
ふるまいの食事などにも一般的に使われるのかな…?と思ったのですが、気になって調べてみたら、
『筑波山麓地域情報紙 すそみろく 19号』 という資料に、『普門寺のお遍路さん』という記事がありました。
毎年3月30日から4月8日の10日間、同じつくば市の松塚にある東福寺さんを出発し、お遍路さんが
『新四国桜川八十八霊場』を巡礼し、普門寺さんにも巡礼があるとのこと。
まさし く『お接待』 です!
ちなみに松塚の東福寺さんは、江戸時代までお寺だった筑波山神社(当時は筑波山知足院中禅寺)の山門にあった
『流れ仁王』像が、現在安置されている山門があるお寺さんです
。
『流れ仁王』については、ずいぶん以前ですが、当ブログで書いた記事もありますので、良かったら♪
→ 消えた筑波山の「お宝」を巡って!(前編)
---------------------------------------
【参考資料】
・『筑波山麓地域情報紙 すそみろく 第19号』 平成23年3月25日 すそみろく編集委員会発行
田井地区の地域の情報誌『すそみろく』は、
創刊号~29号は
下記のつくば環境フォーラムさんのサイトで見ることが出来ます。
『特定非営利活動法人(NPO) つくば環境フォーラム > 筑波山麓地域情報紙 『すそみろく』のバックナンバー
https://tef298.sakura.ne.jp/action/pg433.html
また、30号~40号は
下記の 筑波山麓グリーンツーリズム推進協議会 さんのサイトで見ることが出来ます。
筑波山麓グリーンツーリズム協議会 > すそみろく
http://www.tsukuba-gt.sakura.ne.jp/archives/category/susomiroku/
貴重でとても良い資料だと思います。
もう先々週になりますが、11/3の午前中だけでしたが、筑波山麓秋祭りで神郡の催しに行くことが出来ました。

この日はとても暖かく、お天気もとても良くて


(写真はこの日、神郡の集落から筑波山を望む)
本当に良い天気

でも時間がなかったので、急ぎ足で歩いて、ピンポイントで見学


ということで、この日だけの


古くからこの地区で信仰されてきた仏像が拝見出来る、貴重な機会です。
おこやのある場所は、神郡の秋祭りの中心地区から少し離れた所にあります。
『神郡地区に伝わる仏像の展示 「おこや」拝見』 とある立て看板の指示に従って、ちょっと不安になりながらも集落の奥の方に歩いて行くと・・・

おこやが見えてきました!
地元の方が暖かく迎えてくださいました

おこやの中は、一段高くなった板張りの間に長テーブルや座布団が置かれ、その奥には仏壇のようになっていました。
正面には、両脇に花が飾られ、赤い帽子と服とお座布団に包まれた仏像(地蔵菩薩?)に並んで、大小の古い仏像が厨子に入って
祀られていました。
この集落で古くから人々が集って祈られていたものでしょう。
仏壇の脇には、古い太鼓や、とても大きな数珠も置かれていました。
太鼓は昔、お葬式の時に叩かれたそうです。
この辺りも含め、茨城南西部では、お葬式のことを 『じゃんぼん』、『じゃんぼ』 というそうで、
打ちならす太鼓や鉦の音からそう表現されたと聞いたことがありますが、
それを思い出しました。
靴をぬいで板張りの間に上がり、奥の仏壇でお参りをしました。
おこやの入り口付近の壁には、その周りの壁には『十王図』の掛け軸が掲げられていました。
近くの普門寺さんから預かっているとのこと。
『十王図』とは、死者が冥界に行くと、生前の行いを裁判する王が十人居て裁判するという信仰で、ここの裁判結果を基に、極楽に行くか、地獄に行くか(しかも地獄は、どの地獄に行くか」が決められるというものです。
(コミック 『鬼灯の冷徹』に詳しいです

昔は(今も?)絵解きをしながら、地獄のことや信仰のことを語ったのかもしれませんね。
板の間には当番をされている女性がおられ、参拝にこられた方の質問に、いろいろ説明をされていました。
それをぼんやり聞きながら、椅子に腰かけてお茶を頂いていると、
『お接待です。召し上がって下さい』
と小皿にそれぞれ盛られた、冬瓜のあんかけと、蒸したかぼちゃを頂きました。

お接待の初体験です

そして頂いた 冬瓜のあんかけも、かぼちゃも美味しいこと

塩味のあんかけ冬瓜と、とても甘いかぼちゃ(多分かぼちゃそのものが甘い!)の組み合わせがまた
美味しい

この日は大変良いお天気で、歩いていると汗ばむくらいでしたので、よく冷えた料理が
心地よかったです。
『お接待の料理は何か決まったものがあったりするのですか?』
と伺うと、
『いえ、冬瓜とかぼちゃが沢山取れたので…』
とのこと。
思いがけず、地元野菜の美味しさも味わいました


そして帰りがけには、小袋に入ったお菓子まで頂きました

おこやの軒先では、和気藹々と輪投げを興じている おじいちゃん、おばあちゃんたちが

誘って頂き、私もやりたかったのですが、時間がなくて断念。
賞品もいろいろあるそうで、楽しそうだったのに、本当残念~

小春日和、秋の日差しの中、楽しそうに輪投げをしている地元の皆さんがほのぼのと素敵でした

今度は、時間を取って、是非ゆっくりと伺いたいと思いました。
【「お接待」のこと】
『お接待』 と聞くと、四国の八十八か所霊場巡りのお遍路さんへの「お接待」が浮かびます。
古くから地元の人々によって、心づくしの食事など、お遍路さんに振舞われてきた文化として有名です。
この日、お料理を頂いた時に言われた「お接待です」とのことば、参拝に来られたかたへの
ふるまいの食事などにも一般的に使われるのかな…?と思ったのですが、気になって調べてみたら、
『筑波山麓地域情報紙 すそみろく 19号』 という資料に、『普門寺のお遍路さん』という記事がありました。
毎年3月30日から4月8日の10日間、同じつくば市の松塚にある東福寺さんを出発し、お遍路さんが
『新四国桜川八十八霊場』を巡礼し、普門寺さんにも巡礼があるとのこと。
まさし く『お接待』 です!
ちなみに松塚の東福寺さんは、江戸時代までお寺だった筑波山神社(当時は筑波山知足院中禅寺)の山門にあった
『流れ仁王』像が、現在安置されている山門があるお寺さんです


→ 消えた筑波山の「お宝」を巡って!(前編)
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【参考資料】
・『筑波山麓地域情報紙 すそみろく 第19号』 平成23年3月25日 すそみろく編集委員会発行
田井地区の地域の情報誌『すそみろく』は、
創刊号~29号は
下記のつくば環境フォーラムさんのサイトで見ることが出来ます。

https://tef298.sakura.ne.jp/action/pg433.html
また、30号~40号は
下記の 筑波山麓グリーンツーリズム推進協議会 さんのサイトで見ることが出来ます。

http://www.tsukuba-gt.sakura.ne.jp/archives/category/susomiroku/
貴重でとても良い資料だと思います。
この記事へのコメント
筑波山麓秋祭り、美六山荘だけ行きました。
Posted by stk at 2022年11月20日 20:05
stkさま
コメントありがとうございます。
筑波山麓秋祭りで、美六山荘に行かれたのですね。
私はまだ美六山荘は行ったことがないので、いつか是非行ってみたいです。
コメントありがとうございます。
筑波山麓秋祭りで、美六山荘に行かれたのですね。
私はまだ美六山荘は行ったことがないので、いつか是非行ってみたいです。
Posted by かるだ もん
at 2022年11月20日 20:35

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