★★最新情報掲載!: つくば観光ボランティア298 の Facebook★★
筑波山を中心とした「太陽の道」を探る(3) 夏至に筑波山から日が昇るライン― 子授けの聖地ラインの予感?
(初出:つくば市民レポーターサイト 2011年12月18日 11時35分)


筑波山を中心とした「太陽の道」 (春分、秋分、冬至、夏至に、筑波山に日の出、日の入りが見られる、信仰の地、遺跡を繋いだライン)を、探訪する旅の3回目、
今回は、夏至の頃、筑波山から日の出が見られるラインを探訪しました。

前回までの話は、

筑波山を中心とした「太陽の道」を探る(1) 筑波山の真東ライン ― 夫婦神の山から望む日の出の地「子生」
筑波山を中心とした「太陽の道」を探る(2) 筑波山の真西ライン ― ライン東端と西端に共通する聖地?

を参照下さい。

 (※10/30に放送したラヂオつくば「つくば井戸端レポーター」の内容を再構築しています)


3. 夏至の日に筑波山頂付近から太陽が昇るライン

実はこのラインは現在まだ調査中ですが、興味深い所2か所あるので、そちらを報告します。
 

①下妻市 高道祖(たかさい)神社、道祖(さい)神社

 Google Earthでシュミレートすると、下妻市の高道祖地区あたりで夏至の頃、筑波山頂から太陽が昇るのが見られるようです。
 ※比較的近いので、今度の夏至の頃、確認してみたいと思ってます。
 

 さて、このエリアにある高道祖(たかさい)神社は、近隣では子授けで有名な神社なので、ご存知の方も多いでしょう。
 もちろん筑波山がどーんと見える高台の端の集落の一角にあります。

 一方、こじんまりした神社の道祖(さや)神社もこのすぐ近くにあります。

 どちらも、石の陽物が沢山お供えされています。

文献1 によると
高道祖神社:
 もとは山王さまと称した日枝神社。中世の頃の創祀と伝えられる。大正五年に村内の道祖神社を合併し、名を「高道祖神社」と改めたとのこと。
旧暦一月十四日の道祖神祭で有名。紅白のしん粉餅で作られた男根・女陰を参詣者に領布する。

道祖神社:
 祭神は道祖神(さやのかみ)。850年創祀と伝えられる。大正五年の合祀の際、この道祖神社本殿が日枝神社に移築された際、ご神体の陽石が独りでに転がりだしたり、その他怪異が噂されたり、悪疫流行などがあり、昭和六年に「道祖神遺跡保存会」が結成されて、もとの場所に社が再建されたとのこと。


です。

 創建の古さと言い、従来からのご神体と言い、「道祖神社」が大本のような気がします。


筑波山を中心とした「太陽の道」を探る(3)2008年に撮影。
当時筑波山を意識していなかったので、筑波山方面の写真はなし(^^;)
高道祖神社にも行ったのですが、なぜか写真が見当たらないので、「道祖神社」の写真を掲載します。

見るからに子授けにご利益ありそうですちょき


 高道祖神社から見た筑波山、更には筑波山から登る太陽を確認するため、来年の夏至頃に行ってみようと考えております。


②坂東市生子(おいご)

 夏至のラインを探していたところ、地図上に興味深い大字(おおあざ)名を発見(※)。
 その名も、生まれる子と書いて「生子」(おいご) 旧猿島町、現在は坂東市です。

 Googl Earthで見ていると、偶然か、このあたりも、夏至の頃、筑波山から日が昇るのが見えるようです。

文献2、文献3 によると、
によると、このあたりは江戸期~明治22年まで「生子村」という村があり、その後合併により、「生子菅村」→「富里村」→「猿島町」の字名となったそう。

「生まれる子」と書く地名の由来が知りたかったのですが、文献からはまだよく分かりません。  
また今のところ関係しそうな遺跡や神社等もまだ不明です。

たまたまラインに乗ったのかもしれませんが、ちょっと興味深いので取り上げました。


筑波山を中心とした「太陽の道」を探る(3)2011年10月撮影 坂東市生子付近にて撮影。

 写真が小さくて分かりにくい後思いますが、右下追い越し禁止の標識すぐ下に筑波山山頂(男体山)が見えます。

 ※「生子」(おいご)の地名は、ラジオつくば番組の「ブラのり散歩」にて、イバラキングさんが、「生子(おいご)という地名がある」旨の話をされているのを聞き、字が気になって調べたら、ライン上(ライン近く)に地名がありました。 ヒントを頂き、ありがとうございました。

  夏至に筑波山から日の出が見られるラインは、関東平野を南東方向に進みますので、よく調べるとかなり面白いものがありそうに思います。
 また分かり次第、報告したいと考えています。


↓ 今回の場所の地図は下記をご参照ください。

http://maps.google.co.jp/maps/ms?msid=209191285463633823766.0004b454c648a3f71640d&msa=0&ll=36.05243,140.177307&spn=0.681708,1.145325
※まっすぐのラインでないのが、まだ探索発展途上中とうことで(^^;)


さて、次回は、非常に興味深いライン! 夏至の日に筑波山に日の入りが見られるラインにはついてです。
実は有名なラインですが、鹿島―筑波山を繋ぐラインに近似します。ここに何が乗っているか??

以下次号
 → 
筑波山を中心とした「太陽の道」を探る(4)―夏至ラインに筑波山頂日の入り 鹿島―筑波山ラインに乗る錚々たる神社・遺跡群!


---------------------------------------------------------------------------
参考文献

1. 「下妻市史 別編 民俗」 (下妻市史編さん委員会)
2. 「角川 日本地名大辞典」 角川書店
3. 「日本地名歴史大系 第8巻 茨城の地名」 平凡社



同じカテゴリー(茨城&つくば プチ民俗学・歴史)の記事画像
結城での研修と、結城土産
続・源氏物語に出てくる 『筑波山』
『光る君へ』 と常陸国 ~伊勢大輔と平維幹と平為賢~
筑波山塊の花崗岩が 世界の 『ヘリテージ ストーン』 に!
2024夏越しの祓え 茅の輪 @筑波山神社
取手で江戸を味わう ~ 長禅寺三世堂・取手宿本陣・大師弁当などなど
同じカテゴリー(茨城&つくば プチ民俗学・歴史)の記事
 養蚕信仰 ~ 群馬県にお住まいの方からご教示頂きました! (2025-04-17 18:53)
 結城での研修と、結城土産 (2024-12-26 21:24)
 続・源氏物語に出てくる 『筑波山』 (2024-11-14 21:10)
 『光る君へ』 と常陸国 ~伊勢大輔と平維幹と平為賢~ (2024-10-22 19:16)
 筑波山塊の花崗岩が 世界の 『ヘリテージ ストーン』 に! (2024-09-19 21:35)
 2024夏越しの祓え 茅の輪 @筑波山神社 (2024-07-04 22:07)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
コメントフォーム
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
プロフィール
かるだ もん
かるだ もん
徒然なるままに、興味のあることを気ままに書いています。好きなことばは「中途半端も、たくさん集まればいっぱい!」(ドラマのセリフ)

地元つくばや茨城の話題を中心に、茨城の食材を使った家庭料理、民俗学もどき、国際交流、旅の話題など、趣味の記事を掲載中。

特に自分の勉強も兼ねて、
★民話・伝説紹介と、それにちなむ土地めぐり
★茨城を中心に、全国の郷土料理と食材(世界の料理も含む)の話題
の話題が多いです。

・ヒッポファミリークラブ(多言語自然習得活動と国際交流)
・つくば観光ボランティア298
・郷土食研究会うまかっぺ!茨城

別館: 夢うつつ湯治日記 https://note.com/carfamom/

オーナーへメッセージ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 41人
アクセスカウンタ
QRコード
QRCODE