だいだらぼっちと、『太』平山と、『大』平山


先日、常陽藝文の2017年8月号を読んでいたら、お隣の栃木県の芳賀富士を特集していました。


栃木の益子に行って、見晴らしの良いところにいくと、ちょこっと見える富士山型のきれいな山。
低いにも関わらず端正な形で目を引くので気になっていました。

あれが『芳賀富士』と呼ばれる山だと、今回の特集で山の名前が分かってスッキリ。
そして、その名前に納得笑





上の写真とともに、益子の県立自然公園 益子の森 付近で撮ったと記憶。

本当に富士山のようにきれいな形!ハート
でも火山ではないそうです豆電球


さて、上記の常陽藝文を読み進めていたら、芳賀富士別名『大平山(だいだらやま/だいだらさん)とも呼ばれ、だいだらぼっち伝説も伝わるとの記載が!



かなり以前になりますが、茨城県下に伝わる『だいだらぼっち(※)』の話を、何回かに分けて書きました。
 ※『だいだらぼう』、『でーだらぼう』等とも呼ばれます。
  当方のブログでは便宜的に『だいだらぼっち』で統一しています。

豆電球つくば近郊 だいだらぼっちの足跡を探して(1)
豆電球つくば近郊 だいだらぼっちの足跡を探して(2)
豆電球だいだらぼっちの足跡を探して(3) 利根町、結城市、八千代町

で、このシリーズの(3)で、結城に伝わる
だいだらぼっちが、筑波山太平山(※※)を天秤で量ろうとして、太平山を落として…
という話を紹介しています。
※※こちらは『大』でなく、点がある『太』の方の『太平山』。
 読み方は『おおひらやま


その後、『民話 ゆうき』という本を古書で見つけ購入しました。
読んでみると、上の記事で以前に紹介した話とちょっと違うバージョンで、
太平山を落としたら、そのかけらが近くの錦着山になった
という民話が掲載されていました。

なお、こちらの『太平山(おおひらやま)』は、明治初頭の頃、天狗党が籠ったことで名が知られている方の山です。

豆電球ちなみに、太平山、錦着山については
→ 栃木市観光協会ホームページ『太平山・錦着山』




結城の健田神社跡付近から太平山方面を望む。
現在は建物で分かりにくくて残念ですが、昔はよく見えたのでしょうねにこにこ

栃木の方にもっと行けば、太平山はよく見えるのですが、写真を撮っていないのですみません汗





つまり栃木県の南東部には、

●栃木市にある 太平山(おおひらさん)
●益子町と茂木市の境付近にある 大平山(だいだらやま/だいだらさん) =芳賀富士


という、とても似た(漢字の)名前の二つの山があって、それぞれ『だいだらぼっち』伝説が伝わっているんですね!


全国にある『太平』『大平』と呼ばれる場所(山も含む)は、 『だいだらぼっち』伝説が伝わる場所も多く、それは『だいだいら』とも読めるために、だいだらぼっち伝説と結びつけられた(または結びつけられるために地名が付いた)のでは・・・
という説を聞いたことがあります。


いずれにせよ、茨城県西部~栃木県南東部では、

・筑波山を落とす(筑波山は二つに割れている理由)
・太平山を落とす(破片で出来た別の山も含む)
・富士山のてっぺんを落とす(これはユニーク)
・筑波山に尻もちを搗く(筑波山は二つに割れている理由)
・筑波山に座って鬼怒川で足を洗う
・足あとをつける(これは全国一般的)


を組み合わせた、壮大な民話グッドが昔から語られているようで、愉快です笑

そしてこのエリアは、地理的にも民俗風習的にも近く、そのためか似ている民話が伝わっているようで、なかなか興味深いなぁと思っています♪




ちなみに、結城の健田神社跡付近から見た、筑波山系とその北側の山並み。
右端の大きな山が筑波山。
芳賀富士はちょっと見えなさそうかな・・・。

でも、この辺りから見る筑波山は、『結城筑波』と呼ばれ、大変美しく見えます。

だからこそ、結城では、栃木市にある太平山(おおひらさん)と筑波山を比べる民話が語られているんでしょうね♪




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【参考文献】

『民話 ゆうき』 結城市教育委員会

『常陽藝文 2017年8月号(第411号)』 常陽藝文センター

『新版 日本の民話39 栃木の民話 第二集』 日向野徳久著 未來社











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