2013年06月07日

佐野子のかっぱまつり

【茨城&つくば プチ民俗学】 佐野子のかっぱまつり


先日、6/1(土)、桜川河川敷をウォーキング中、出会った『佐野子 かっぱ祭り』のお話です。
(桜川河川敷ウォーキングのお話は → 土浦・佐野子付近 ウォーキング



佐野子のかっぱまつり佐野子の集落のまわりには、『佐野子かっぱ祭り』の のぼり旗が。


前回のウォーキング報告でも書きましたが、佐野子の集落に入ると、道であったおばあちゃんが、
今日は、かっぱ祭りだから、行くと良いよ。人がたくさん集まってるからすぐわかるよ』と声をかけてくれたり、隣ににいる娘さんらしい女性もニコニコしてうなずいてくれたり。
地元の方の歓迎が暖かくて嬉しい笑




佐野子のかっぱまつり佐野子近く、桜川を渡る『水神橋』に行くと、『かっぱ橋』の黄色い臨時(?)看板が。
お祭り仕様の名前かな笑
河童は水神としても祀られているところもあるそうですから、かっぱ橋でもOKですよね♪





佐野子のかっぱまつりそして会場の佐野子の公民館。
佐野子のかっぱの歌?がスピーカーから流れています。
地元の野菜・植木などを売る軽トラ市や、地元の人による屋台も。
地元警察による、『交通安全 へのカッパ クイズ大会』、『酒酔い疑似体験』コーナーもありました。
見られなかったのですが、帰りがけには、太鼓とお囃子も聞こえていました。





佐野子のかっぱまつり公民館向かい側の民家の塀には、地元の小学生達が描いた、河童の絵がたくさん貼られています。
お天気が良くて良かった(^^)




佐野子のかっぱまつり本日は『かっぱ堂』の扉が開けられて、近くまで見られた河童の石像。





佐野子のかっぱまつり今日は、生のキュウリを手にしています!
かっぱ堂の横の壁には、佐野子の河童の伝説を伝えるの看板が。

黄色いジャケットを着た役員らしい方に、『今日は河童の手がみられるのですか?』と聞いてみると、
ええ!もちろん見られますよ。公民館の中にありますから、是非ご覧になって下さいにこにこ』とのお答え。

集会所のようなこじんまりした公民館に靴を脱いで上がります。
中では、地元のお母さんたちが、お寿司を作っていたり、子供たちが遊んでいたり和気あいあい。

部屋の真ん中のテーブルの上に、ガラスケースに収まって、『河童の手のミイラ』が公開されていました。
そばには、茨城県立歴史館など、博物館で公開された時の図録も置かれていました。

ガラスケースのまわりには、子供たちが興味深々に覗いていたり、手を合わせて拝む方もおられたり。

御神体ゆえ、写真は撮りませんでしたが、10㎝ちょっとの長さの可愛い手でした。
『河童の手のミイラ』というと不気味な感じですが、白くてきれいでした。
水かきもあるそうですが、それはよくわかりませんでしたが、爪はちょっと長い感じでした。

※佐野子の『河童の手のミイラ』の写真は、たとえば、茨城県立歴史館 2011年企画展図録『妖怪見聞』に載っています。県内のいくつかの図書館にもあるようです。


かっぱ堂の看板によると、『河童の手のミイラ』は人目に触れさせると、川の洪水を引き起こすということで、ずっと非公開だったそうですが、近年、博物館等で展示されるようになったのもあり、年一回、公開するようになったそうです。
 
現代になり、治水もしっかりされるようになり、昔のような水害の恐れがほとんどなくなったという背景もあるのでしょう。


伝説の中で、桜川のいたずら河童を生け捕りにした、宇八どんの子孫の方は、今も佐野子に健在でいらっしゃるとのこと。
伝説が息づいていて、良いですよね!


地域興しで外の人にも開かれながら、地元の皆さんが手作りで和気あいあいと楽しんでいらっしゃる、ほのぼのとしたお祭りでした。
地元の宝を継承しながら、それを広く伝えていく意味もありそうです。こういうお祭りって良いなぁと思いました。




佐野子のかっぱまつり河童まつりで買った、海苔巻きと、多肉植物。
のり巻きは、梅肉風味の河童巻き でした!ちょき 卵焼き付きでおいしかったです。
多肉植物は『星の王子』。葉っぱの形が、ちょっと河童のお皿っぽかったので買ってみました。



※ちなみに、昨年2012年11月18日(日)に、FM84.2MHzラヂオつくば の『つくば井戸端レポーター』という番組で、『茨城に伝わる河童の妙薬5つ』というお話をさせて頂きました。
 → 河童が教えた薬!? 茨城県下に伝わる 河童の妙薬5つ(1)
    河童が教えた薬!? 茨城県下に伝わる 河童の妙薬5つ(2)


 河童の神様が、『もっと勉強しろよ~』と、このお祭りに連れてきてくれたのかもしれませんハート
 



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Posted by かるだ もん at 22:22│Comments(0)茨城&つくば プチ民俗学・歴史
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徒然なるままに、興味のあることを気ままに書いています。好きなことばは「中途半端も、たくさん集まればいっぱい!」(ドラマのセリフ)

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