常陸大宮に伝わる 頑張った犬の伝説2つ(前編)


いよいよ12月に入りましたが、今年2018年戌年にちなんで、茨城の犬にまつわる伝説の紹介とちなむ場所を訪ねるシリーズ。

同シリーズ
 → 石岡駅の忠犬タロー像
 → 筑波山麓の『しっぺい太郎』伝説(前編)
 → 筑波山麓の『しっぺい太郎』伝説(後編) ~ 『しっぺい太郎』の姿を訪ねて

また、板橋不動尊(つくばみらい市)の安産子育てのご利益の由来で有名な、白犬伝説については、以前書いた記事、
  → 春の布施街道(千葉・柏(布施)~茨城・つくば(谷田部))を行く(2)
をご覧ください(^^)


前回(筑波山麓の『しっぺい太郎』伝説(後編) ~ 『しっぺい太郎』の姿を訪ねて
)紹介した筑波山麓に伝わる犬の伝説から、頑張ったワンコ達の姿が浮かんできます。
昔から人と一緒に働いて健気なワンコ(うちのワンコは家で寝てばかりですが(^m^;))。

さて、茨城県北、常陸大宮市の地区にも、けなげに頑張ったワンコにまつわる伝説2つが伝わります。

昔話や伝説のゆかりの地を実際に訪ねての報告がモットーなのですが、2018年戌年も年の瀬になりつつあり、ゆかりの地への訪問も近いうちに行くのは難しい汗

なので、まずはお話だけでも紹介しますちょき


(1)常陸大宮市(山方地区). 犬吠峠-常陸大宮市西野内

千葉県の『犬吠埼(いぬぼうさき)』は有名ですが、茨城には
犬吠峠

があります。

犬吠峠』の読み方は『いぬぼえとうげ』(文献1 他)。

この犬吠峠にまつわる伝説です。


写真は、常陸大宮市 旧山方町の『森林浴の道(籠岩)』途中の展望台からの眺め(2002年10月撮影)。
方角的に犬吠峠方向ではないかと。
15年ほど前の写真ですが、多分、この絶景は変わっていません(^^)






【おおまかなあらすじ】

火事を嘆いた、もしくは火事を知らせるために、犬が七日七晩吠え続けて、とうとう石になった。

その石は今もあって、その一帯は『犬吠峠(いぬぼえとうげ)』と呼ばれる。


バージョンがいくつかあるようで、

お寺『常安寺』が火事で焼け落ちたのを悲しみ、七日七晩吠え続けて火難を四方に知らせた。
犬は食事もとらず座った形のまま犬になった。

(文献1、2、3、4、5、6)
※文献1及び6 によると、実際、常安寺は文久元年(1861年)に全焼しています。
 文献6では、『文久元年(一八六一)十一月、時の住職天外禅師の時にかかわる伝説です』とのこと。


近くの城(『御城』)の落城を知らせるために吠え続けた犬が、石になった。
(文献4)
※『御城』は『山方城』の別名とのことで、応永十五年(1408年)、美濃山方出身の山方能登守盛利が築城し、その後、佐竹義治の五男の政義の居城となり、この地における佐竹氏の重要な城となったとのこと(文献7)

また、次のは上の2つと全く違うあらすじの話で、

前九年の役の時に、源頼義とその子の義家がこの地を通り、金砂山で敵分と戦った時に、この峠に山犬(狼)の群れが現れて、義家ら源氏方の軍勢に向かって吠え続けた。義家らはこの山犬の大群のために容易に進軍出来なかったことから、『犬吠峠』となった。
(文献4)


ちなみに、①は江戸時代末期、②は室町時代、そして、③は平安時代後期。
時代的にはずいぶん幅がありますね。


上の①、②にある、『石になった犬』のその石は、実際、犬吠峠にあるそうです。

文献1には、『犬吠峠にある犬の化身といわれる巨石』のキャプションとともに、その写真が掲載されています。

またネットを調べると、実際に行かれた方の話がいくつか読むことが出来ます。
が、この伝説の石のある場所は、道なき道を行くようで、実際に見に行くのは大変そうです汗

でも伝説の石が今も残っているのは喜ばしい!笑


文献4、5、6によると、この地域では犬の遠吠えが聞こえてくると、『峠のお犬様が鳴いているから、火事に気をつけろ』と言い合ったそう。
火事を用心する生活の知恵にも結びついているのでしょうグッド


ちなみに、伝説のバージョン②に出てくる『御城』。
現在は『御城展望台』として、資料館も兼ねて建物が復元、整備されています。
今度是非行ってみたいです(ここは簡単に行けそうですし♪)ちょき

豆電球 詳細→ 常陸大宮市ホームページ 御城展望台
http://www.city.hitachiomiya.lg.jp/page/page002908.html

この辺りは中世、激しい戦乱のあった場所とのこと。
そのことを、この伝説と現存する『犬の石』、そして『犬吠峠』という地名が伝えているのかなぁと思います。

県北はやっぱり佐竹氏関係の伝説が、今も息づいていますねキラキラ

後編に続きます♪
 → 常陸大宮に伝わる 頑張った犬の伝説2つ(後編)


【おまけ】

犬吠峠がある常陸大宮市西野内地区は、『西ノ内和紙』でも有名な地区です。
西ノ内和紙については、かなり以前の記事ですが、当ブログでも書いてますので、良かったら(^^)
 → 茨城 こんなもの見つけた (2) 「西ノ内和紙」製の陣取りゲーム



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【参考文献】

1.『山方町誌 上巻』 茨城県那珂郡山方町文化財保存研究会編

2.『日本の伝説37 茨城の伝説』 今瀬文也・武田静澄 共著 角川書店

3.『茨城の伝説』 茨城民俗学会編 日本標準

4.『茨城県の民話と伝説 上 ふるさとの自然と動物』 藤田稔 著 有峰書店

5.『山方町いまむかし』 仲田安夫 著 筑波書林

6.『語りつぎたい 奥久慈の秘話(親から子へ 子から孫へ)』 堀江文男 著 茨城出版企画センター

7.『図説 茨城の城郭』 茨城城郭研究会編 国書刊行会




  

茨城こんなもの見つけた♪(42) つくば街路樹マップ


つくば市の中心地区の道は、さまざまな街路樹が植えられていて、特に秋は美しいキラキラ

どの道に何の木が植えられえいるのか、手軽に持って歩ける地図があると良いなぁと以前から思っていましたら、見つけました!


つくば街路樹マップ
つくば市環境マイスターの会さんの作成・発行

手描きの絵がまた素敵ですハート

先日2018年11月10日(土)に、「つくばサイエンスコラボ2018科学と環境のフェスティバル」にて、つくば市環境マイスターの会さんのブースで見つけて購入しました。
A4サイズとA5サイズの2タイプ。
(両方とも購入♪)

同フェスティバルも、とても興味深く、楽しみながらいろいろ考えさせられました。
市内の小中高の学校の子供たちが参加しているのも素晴らしい。

同会のブースでもクイズがあって、知らなかったことも多く、勉強になりました。

例えばゴミを捨てる時の「分別」割合、茨城県は全国平均より低いのも情けない汗のですが、つくば市は、その茨城の平均よりも更に低く、本当情けない・・泣・。
つくば市民、何やってるの??パンチ  もっとちゃんとしましょうよ!(怒)ぷんぷん

そういうことも意識しながら、街路樹マップを持って、木々を愛でてウォーキング・ランニングしたいなぁと思いました走る芽





  
タグ :街路樹環境

Posted by かるだ もん at 23:21Comments(0)こんなもの見つけた!
筑波山麓の『しっぺい太郎』伝説(後編) ~ 『しっぺい太郎』の姿を訪ねて



豆電球前回までのお話
 → 筑波山麓の『しっぺい太郎』伝説(前編)

前回紹介した、筑波山麓に伝わる『しっぺい太郎』伝説
そして、長野県小県郡に伝わる、『筑波山麓の助五郎の犬』伝説
どちらも、化け物猿を退治する犬のお話です。

前回も触れましたが、『しっぺい太郎』に代表される『猿神退治』型と呼ばれる伝説は、全国に似ている話が伝わります。
中でも特徴的なのが、お互いに繋がっていて、それが縁で姉妹都市にもなっている、長野県駒ケ根市に伝わる『早太郎伝説』と、静岡県磐田市に伝わる『悉平(しっぺい)太郎伝説』。
磐田『悉平(しっぺい)太郎』と呼ばれた犬は、駒ケ根の光前寺から借りてきた犬の『早太郎』とのこと。

ということで、筑波山麓にも関わる伝説『しっぺい太郎』や『助五郎の犬』の姿を求めて、
『早太郎伝説』が伝わり、早太郎のお墓もある、長野県駒ケ根市の光前寺に行く機会がありましたキラキラ


【しっぺい太郎=早太郎 伝説が伝わる 長野県駒ヶ根市の宝積山光前寺へ】

光前寺は、平安時代、貞観二年(西暦860年)、本聖上人により開山されたという古刹。
長野県では善光寺に次いで2番目の規模のお寺とのこと。

 豆電球詳細→ 宝積山光前寺ホームページ



先日、9月下旬に訪れました。
台風が接近中で強めの雨が降り始めていました。
風は強くなかったのは幸い。









参道の木々のりっぱなこと!びっくり

山の木々の中に、建物が点在しています。

あいにくの雨でしたが、静謐で厳かな雰囲気が、雨によって更に増すよう。









本堂に向かう道。
立派な龍など、彫刻も立派な建物。

大きなお寺さんで、見どころもたくさんだったのですが、今回の報告は早太郎関連に絞ります。







広い境内の中、本殿に本堂の向かって左の道を行った林の中に、墓地があります。
その墓地の手前に、『早太郎の墓』がありました!









小さな五輪塔のような? お餅を五つ積み上げたような?形のお墓。
苔の緑も美しい。
小さな犬の置物がお供えされているのも可愛いハート

単なる伝説なのか、何かの実を伝える話なのか、今になっては分かりませんが、長い間、早太郎伝説は語り継がれてきたのだなぁと、このお墓と、可愛い置物のお供えを見て感じました。

(写真がピンボケなのはお許しを汗









境内の三重塔の近くに、早太郎の像もありました。
(写真:三重棟に向かって右手の細い石造の上に犬の像)

この像の後方の奥に、上記の早太郎のお墓があります。



庭園も拝観できる本坊には、様々な仏像や、閻魔大王を始め十王や脱衣婆の像が安置されている中に、
精悍な早太郎像と早太郎の伝説の掲示もありましたちょき


本堂で、『早太郎おみくじ』と『早太郎お守り』を購入。


左の大きめの灰色のワンコが、『早太郎おみくじ』
右の小さな金色の根付が、『早太郎お守り』

早太郎おみくじ』 可愛い(*^^*)ハート
このワンコの中におみくじが入っています。
おみくじの結果は『吉』で、しかもとても嬉しい内容が書かれていたので、おみくじを中に戻して、家で大事に飾っています。
(私は良い内容のおみくじは、持ち帰る主義♪)

根付タイプの『早太郎お守り』は、小さな丸い窓から本尊の不動明王のお姿が拝めますキラキラ
これも可愛い上に、中の不動明王像が青いバックでとても綺麗なので、気に入っています。

戌年2018年の秋、可愛い犬のグッズ(おみくじとお守り)が増えました(*^^*)ハート
両方とも『早(はや)ちゃん』と呼んで、テーブルの脇に飾ってます。


筑波山麓に伝わる犬の伝説に出会って、調べているいくうちに、
思わぬ旅先に行くことが出来て、可愛いワンコグッズも手に入れることが出来ました!\(^o^)/

このシリーズ、続きます♪
 → 常陸大宮に伝わる 頑張った犬の伝説2つ(前編)



【おまけ】



なんと、山中から採取される『塩』とのこと!びっくり
こちらも、光前寺で販売されていて、珍しいので購入。

駒ヶ根市からほど近い、長野県大鹿村の鹿塩温泉から採れる『塩』だそうです!
山で採れるので『山塩』。
どうして塩が採れる(塩分を多く含む温泉が湧く)のか、地質学者に方の説明を聞いてみたいですね。

粒が細かくて、舐めると、とてもまろやかです。
思わぬところで、大変貴重なお塩も手に入れることが出来ました笑







  

プロフィール
かるだ もん
かるだ もん
徒然なるままに、興味のあることを気ままに書いています。好きなことばは「中途半端も、たくさん集まればいっぱい!」(ドラマのセリフ)

地元つくばや茨城の話題を中心に、茨城の食材を使った家庭料理、民俗学もどき、国際交流、旅の話題など、趣味の記事を掲載中。

特に自分の勉強も兼ねて、
★民話・伝説紹介と、それにちなむ土地めぐり
★茨城を中心に、全国の郷土料理と食材(世界の料理も含む)の話題
の話題が多いです。

・ヒッポファミリークラブ(多言語自然習得活動と国際交流)
・観光ボランティア
・郷土食研究会うまかっぺ!茨城



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