2013年01月16日
巳年!金運&健康運にご利益あり!?神社・場所 in 茨城(2)
※2013年1月6日(日)放送の ラヂオつくば『つくば井戸端レポーター』でお話しした内容を再構築しております。
巳年!金運&健康運にご利益あり!? ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(2)
今までの話は→ 巳年!金運&健康運にご利益あり!? ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(1)
2.笠間
・出雲大社常陸分社 龍蛇神社
10月は別名、神無月と言われますが、これは全国の神様が10月に出雲集まって、地元にいなくなるからだと云われていますよね。
だから逆に出雲では神有月と言われているそうで(^^)。
島根県、出雲のあたりでは、10月ごろになると海が荒れて、背黒海蛇(セグロウミヘビ)という蛇が打ち上げられるそうです。
この打ち上げられたセグロウミヘビが、龍蛇様と言われ、神無月に出雲に集まってくる神様の先導役の神として祀られているそうです。
龍蛇神の先導で、全国から集まってくる神々は、龍蛇の先導で、出雲の稲佐の浜の弁天島付近を目指しておいでになるそうです(文献6) …奇しくも弁天様とも関係ありそうですね。
※Wikipediaによると、セグロウミヘビは外洋に生息していて、暖流に乗って日本近海にもくるようです。背中は真っ黒、お腹は鮮やかな黄色で、気が荒い毒蛇とのこと…。黒と黄色の目立つツートンカラーで、気も荒くないと神様の団体の先導は難しいのかも(^^;)
出雲大社 常陸分社の拝殿。常陸分社は平成4年の鎮座とのことで、この地では新しい神社ですね。
ご本家、島根の出雲大社と同じように、巨大な注連縄がかかっています。
ご祭神は大国主大神。
この日はあいにくの雨でしたが、それでも、赤ちゃんのお宮詣りらしいご家族や、他にも参拝者が何組もお参りしていました。
境内
にある、『龍蛇神社(りゅうじゃじんじゃ)』
【ご利益】
神社のパンフレット(文献7)によると、『龍蛇神は大国主大神のお使い神として、火難、水難の守護神として、また血の道の障りなどを取り除かれる神として信仰されております』とのこと。
また境内の石碑より、『水に住む龍蛇の属性から火難、水難の守護神、血の道の障りや土地の禍事、災事を除かれる神として信仰され、家の繁栄、商売繁盛をもたらす神として親しまれている』とのことです。
・稲田神社
笠間は、笠間稲荷や稲田石(花崗岩)で有名ですが、実は伝説の里だいうことを今回改めて感じました。
稲田神社は、非常に古い由緒を持つ神社です。神社境内のご由緒の説明板では、延喜式内名神大社で、1200年以上前に、新治国造(ニイハリクニノミヤツコ)がこの地を治めた頃の創建とのこと。
江戸時代、水戸光圀公が奉納した四神旗が社宝として残っており、茨城県有形文化財に指定されています。
この地には、有名な八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説と同じ話が、この地に伝わっています。
八岐大蛇伝説に出てくる(素戔嗚(スサノオ)尊の奥さんとなる)奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)をお祀りする神社が、この稲田神社です。
また奇稲田姫の両親の手名椎(テナヅチ)・足名椎(アシナヅチ)を祀る神社まで、それぞれあるのです!
★スサノオの尊のオロチ退治:
山から箸が流れてくるので、スサノオが川の上流に行くと、おじいさんとおばあさんが泣いている。訳をきくと、娘が八つの頭を持つ大蛇の生贄になってしまうという。
そこでスサノオは八つの瓶に酒を用意させて大蛇が来るのを待ち、大蛇が飲んで酔って寝たところを、ずたずた切った。その大蛇の尾から出てきたのが草なぎの剣。
そしてスサノオは、娘を妻とし、稲田の奥の宮に住まわせた。これが祭神のクシナダ姫で、母親のテナヅチは関戸に、父親のアシナヅチは田上に祀られている。
(文献8)
★稲田姫の大蛇退治:
昔、真壁群の山田村に、山田の大蛇という大盗賊がいた。近隣の村に出没しては、婦女子や物を盗むので、村人に恐れらていた。山田の大蛇は、近くに美人がいなくなると、稲田姫に目を付けた。
稲田姫の館に忍び込んで捕まえようとすると、稲田姫は宝の剣を抜いて大蛇を一刀のもとに切り殺した。この稲田姫を祀るのが稲田神社といわれる。
(文献8)
スサノオが強いのは分かりますが、実はクシナダヒメ(稲田姫)も強い女性だったのですね(^o^)/
※稲田神社には、また別系統の大蛇伝説も伝わっていますが、それはまた後日。
稲田神社の参道。奥に鳥居があり、階段を上って丘の上に拝殿があります。
← 稲田神社拝殿。
【ご利益】
境内にある御神徳の看板より: 縁結び、安産、身体健全、学業成就、眼病治癒、交通安全、商売繁盛、家内安全の祈願者が絶えないとのこと。

拝殿の手前の両側に、稲田姫のお母さんの手名椎、お父さんの脚名椎
をまつる小さな祠もありました。
← 拝殿の手前、拝殿に向かって左側(左の写真)が『手摩乳神社』、拝殿に向かって右側(右の写真)が、『脚摩乳神社』と、それぞれ石碑がありました。
境内は、燈篭が倒れたまま等、東日本大震災による被害の爪痕がまだ残っていて痛々しかったですが、それ以外はきれいに整備されていて、気持ちの良い神社でした。
稲田神社奥の宮は、地図で見ると、稲田神社拝殿から歩いて10分程の所にあるようなのですが、この日は行けませんでした。
近いうちににまたお参りして、レポートしたいと思っています。
★クイズ2
その昔、水戸光圀さんが、この神社に来た時、やらかしてしまったことがあります。それで、詫び状と、旗を寄進していて、それは県の文化財に指定されています。
さて、光圀さん、何をやってしまったのでしょうか。
ヒント:とびら
答えは次回 第3回にて。
・関戸神社、田上神社
稲田神社境内にも祠があった、奇稲田姫のお母さんの手名椎(手摩乳)、お父さんの脚名椎(脚摩乳)。
昔話によると、それぞれを祭神とする神社が、稲田神社の近くにあるとのことなので、探してみました。
関戸地区にある、関戸神社。
集落のある丘の中腹にありました。
境内にある由緒説明板によると
『稲田宮 簀狭之八個耳(いなだのみや すさのやっかみ)が出雲の国 簀狭の祖神を遷座、大同二年(807年)に神殿を建立…』とのこと。
以来、宮司家は一系で、今に至るまで奉仕されているとのこと!
昔話(文献8)によると、お母さんの手名椎が関戸に祀られているとのことですが、
説明板によると
『奇稲田姫のご両親、手摩乳神 脚摩槌神の二神をお祭り』とのこと。
(※名前の漢字がいろいろ違いますが、昔話にはよくあることです^^)
【ご利益】
『手足の痛みに霊験あらたか』 だそうです。
手編みの(布製が多い)わらじが奉納されていました。
平成13年に不審火で焼失したそうですが、地区の氏子さん達と、地区以外の崇拝者の皆さんにより、平成16年に再建されたそうです。
伝説には『脚名椎は田上の地に祀った』とのことなので、田上地区にも行ってみました。
神社の名前ははっきり書かれていませんでしたが、田上地区の集会場所らしい建物と同じ敷地に、鳥居と神社がありました。
この神社が『田上神社』かなと思うのですが。
吾国山に向かい合うように、拝殿がありました。
こちらでもお参りしてきました。
以下次回に続きます! お楽しみに。→ 巳年!金運&健康運にご利益あり!? ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(3)
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前回( ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(1)) のクイズ1の答え
『巳の裏干支が猪だから。 裏干支とは、時計の文字のように干支を丸く並べると、ちょうど反対側(6つ先)になる干支のこと。 裏干支は』お互い補い合うという考えがあり、それに従っているものと思います。
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参考文献
6. 『常陸国 出雲大社』 出雲大社常陸教会 パンフレット
7. 『神社2 出雲大社』 辰宮太一 監修 JTBパブリッシング
8. 『笠間の昔ばなし』 笠間市文化財愛護協会 編 筑波書林
9. 『笠間の民話 上』 笠間市教育委員会 編 笠間市生涯学習推進本部
(初出 『つくば市民レポーター』サイト 2013年1月16日 21時55分)
巳年!金運&健康運にご利益あり!? ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(2)
今までの話は→ 巳年!金運&健康運にご利益あり!? ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(1)
2.笠間
・出雲大社常陸分社 龍蛇神社
10月は別名、神無月と言われますが、これは全国の神様が10月に出雲集まって、地元にいなくなるからだと云われていますよね。
だから逆に出雲では神有月と言われているそうで(^^)。
島根県、出雲のあたりでは、10月ごろになると海が荒れて、背黒海蛇(セグロウミヘビ)という蛇が打ち上げられるそうです。
この打ち上げられたセグロウミヘビが、龍蛇様と言われ、神無月に出雲に集まってくる神様の先導役の神として祀られているそうです。
龍蛇神の先導で、全国から集まってくる神々は、龍蛇の先導で、出雲の稲佐の浜の弁天島付近を目指しておいでになるそうです(文献6) …奇しくも弁天様とも関係ありそうですね。
※Wikipediaによると、セグロウミヘビは外洋に生息していて、暖流に乗って日本近海にもくるようです。背中は真っ黒、お腹は鮮やかな黄色で、気が荒い毒蛇とのこと…。黒と黄色の目立つツートンカラーで、気も荒くないと神様の団体の先導は難しいのかも(^^;)

ご本家、島根の出雲大社と同じように、巨大な注連縄がかかっています。
ご祭神は大国主大神。
この日はあいにくの雨でしたが、それでも、赤ちゃんのお宮詣りらしいご家族や、他にも参拝者が何組もお参りしていました。
境内

【ご利益】
神社のパンフレット(文献7)によると、『龍蛇神は大国主大神のお使い神として、火難、水難の守護神として、また血の道の障りなどを取り除かれる神として信仰されております』とのこと。
また境内の石碑より、『水に住む龍蛇の属性から火難、水難の守護神、血の道の障りや土地の禍事、災事を除かれる神として信仰され、家の繁栄、商売繁盛をもたらす神として親しまれている』とのことです。
・稲田神社
笠間は、笠間稲荷や稲田石(花崗岩)で有名ですが、実は伝説の里だいうことを今回改めて感じました。
稲田神社は、非常に古い由緒を持つ神社です。神社境内のご由緒の説明板では、延喜式内名神大社で、1200年以上前に、新治国造(ニイハリクニノミヤツコ)がこの地を治めた頃の創建とのこと。
江戸時代、水戸光圀公が奉納した四神旗が社宝として残っており、茨城県有形文化財に指定されています。
この地には、有名な八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説と同じ話が、この地に伝わっています。
八岐大蛇伝説に出てくる(素戔嗚(スサノオ)尊の奥さんとなる)奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)をお祀りする神社が、この稲田神社です。
また奇稲田姫の両親の手名椎(テナヅチ)・足名椎(アシナヅチ)を祀る神社まで、それぞれあるのです!
★スサノオの尊のオロチ退治:
山から箸が流れてくるので、スサノオが川の上流に行くと、おじいさんとおばあさんが泣いている。訳をきくと、娘が八つの頭を持つ大蛇の生贄になってしまうという。
そこでスサノオは八つの瓶に酒を用意させて大蛇が来るのを待ち、大蛇が飲んで酔って寝たところを、ずたずた切った。その大蛇の尾から出てきたのが草なぎの剣。
そしてスサノオは、娘を妻とし、稲田の奥の宮に住まわせた。これが祭神のクシナダ姫で、母親のテナヅチは関戸に、父親のアシナヅチは田上に祀られている。
(文献8)
★稲田姫の大蛇退治:
昔、真壁群の山田村に、山田の大蛇という大盗賊がいた。近隣の村に出没しては、婦女子や物を盗むので、村人に恐れらていた。山田の大蛇は、近くに美人がいなくなると、稲田姫に目を付けた。
稲田姫の館に忍び込んで捕まえようとすると、稲田姫は宝の剣を抜いて大蛇を一刀のもとに切り殺した。この稲田姫を祀るのが稲田神社といわれる。
(文献8)
スサノオが強いのは分かりますが、実はクシナダヒメ(稲田姫)も強い女性だったのですね(^o^)/
※稲田神社には、また別系統の大蛇伝説も伝わっていますが、それはまた後日。


【ご利益】
境内にある御神徳の看板より: 縁結び、安産、身体健全、学業成就、眼病治癒、交通安全、商売繁盛、家内安全の祈願者が絶えないとのこと。


をまつる小さな祠もありました。
← 拝殿の手前、拝殿に向かって左側(左の写真)が『手摩乳神社』、拝殿に向かって右側(右の写真)が、『脚摩乳神社』と、それぞれ石碑がありました。
境内は、燈篭が倒れたまま等、東日本大震災による被害の爪痕がまだ残っていて痛々しかったですが、それ以外はきれいに整備されていて、気持ちの良い神社でした。
稲田神社奥の宮は、地図で見ると、稲田神社拝殿から歩いて10分程の所にあるようなのですが、この日は行けませんでした。
近いうちににまたお参りして、レポートしたいと思っています。
★クイズ2
その昔、水戸光圀さんが、この神社に来た時、やらかしてしまったことがあります。それで、詫び状と、旗を寄進していて、それは県の文化財に指定されています。
さて、光圀さん、何をやってしまったのでしょうか。
ヒント:とびら
答えは次回 第3回にて。
・関戸神社、田上神社
稲田神社境内にも祠があった、奇稲田姫のお母さんの手名椎(手摩乳)、お父さんの脚名椎(脚摩乳)。
昔話によると、それぞれを祭神とする神社が、稲田神社の近くにあるとのことなので、探してみました。

集落のある丘の中腹にありました。
境内にある由緒説明板によると
『稲田宮 簀狭之八個耳(いなだのみや すさのやっかみ)が出雲の国 簀狭の祖神を遷座、大同二年(807年)に神殿を建立…』とのこと。
以来、宮司家は一系で、今に至るまで奉仕されているとのこと!
昔話(文献8)によると、お母さんの手名椎が関戸に祀られているとのことですが、
説明板によると
『奇稲田姫のご両親、手摩乳神 脚摩槌神の二神をお祭り』とのこと。
(※名前の漢字がいろいろ違いますが、昔話にはよくあることです^^)
【ご利益】
『手足の痛みに霊験あらたか』 だそうです。

平成13年に不審火で焼失したそうですが、地区の氏子さん達と、地区以外の崇拝者の皆さんにより、平成16年に再建されたそうです。

神社の名前ははっきり書かれていませんでしたが、田上地区の集会場所らしい建物と同じ敷地に、鳥居と神社がありました。

吾国山に向かい合うように、拝殿がありました。
こちらでもお参りしてきました。
以下次回に続きます! お楽しみに。→ 巳年!金運&健康運にご利益あり!? ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(3)
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前回( ヘビの伝説に彩られた神社・場所 in 茨城(1)) のクイズ1の答え
『巳の裏干支が猪だから。 裏干支とは、時計の文字のように干支を丸く並べると、ちょうど反対側(6つ先)になる干支のこと。 裏干支は』お互い補い合うという考えがあり、それに従っているものと思います。
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参考文献
6. 『常陸国 出雲大社』 出雲大社常陸教会 パンフレット
7. 『神社2 出雲大社』 辰宮太一 監修 JTBパブリッシング
8. 『笠間の昔ばなし』 笠間市文化財愛護協会 編 筑波書林
9. 『笠間の民話 上』 笠間市教育委員会 編 笠間市生涯学習推進本部
(初出 『つくば市民レポーター』サイト 2013年1月16日 21時55分)
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