絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻3 ~日枝神社(1)


筑波山神社の境内社(厳島神社・日枝神社本殿・春日神社本殿・日枝春日両社拝殿)の装飾彫刻の意味の読み解きにトライするシリーズ。

今までの記事

第1回: 厳島神社(前編・後編)
 豆電球絵解きに挑戦! 筑波山神社 境内社装飾彫刻1~厳島神社(前編)
 豆電球絵解きに挑戦!筑波山神社 境内社装飾彫刻1~厳島神社(後編)

第2回: 春日神社日枝神社両社拝殿 
 豆電球絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻2 ~春日神社日枝神社両社拝殿


さて、いよいよ春日神社本殿日枝神社本殿です。

双子のように同じ形のお社がなかよく並んでいる、日枝神社と春日神社笑
どちらも『三間社流造』 で、前回紹介した両社拝殿とともに、寛永十年(1633年)に建立されたもので、茨城県指定文化財です


この両拝殿は特に正面側に装飾彫刻が多いので、それぞれ数回に分けて考えていきます。


まずは 向かって右側の日枝神社からです。











(3)-1 日枝神社 向拝の3つの蟇股の彫刻


本殿の正面に庇(ひさし)のように前に屋根が張り出す『向拝』があります。
この向拝の3つの『蟇股』には、それぞれ違う意匠の『猿』の彫刻が彫られています。

『猿』は古くから日枝神社の神様のお使いとされていますので、猿の彫刻があるのですね。
※このシリーズ最初のご紹介した厳島神社の神様のお使いが『蛇』ということで、やはり向拝の蟇股に蛇が彫られています。



① 向かって左の蟇股の『猿』

彫刻の劣化もありますが、加えてカメラの性能も私の腕も悪いので(透し彫りゆえ背後の木々にピントが合ってしまい)、画像が不鮮明なので汗分かりにくいのですが、
猿が一匹向かって左(中央の方向)を向いているようです。

お猿さんは、枝らしいものぶら下がっているようにも見え、躍動感が感じられる気も。

ただし、猿よりもその両側にある植物の方が目立ちますね(^^;)。

向かって右側(猿の左側)にあるのは、根元からウェーブがかった葉が何枚も繁っていて、そこから茎が一本すっと伸びた先に、黄色っぽい実らしいものが固まってついている様子から、『万年青(おもと)の花』(文献1)と思われます。

向かって左側(猿の右側)にある植物も実の様子が似ているので万年青のようにも見えますが、葉の付き方が根元から葉が繁っている右のものとは違って、枝らしいものに葉が付き、枝の先に実がなっています。
表現方法(文献1)から、枇杷(びわ)の実か、楊桃(やまもも)の実のように思うのですが。


-----(参考)-----

ちなみに、こちらは日光東照宮の神厩にある彫刻です。有名な三猿の彫刻の向かって左にある母子の猿の彫刻です(2015年12月撮影)。

背景は造形から唐松だと思いますが、猿の下に繁る実をつけた木は枇杷とのこと(文献2)。

枇杷の葉は、葉のエッジにギザギザ(鋸歯)が彫られるのだそうです(文献1)。
筑波山神社境内の日枝神社の方は、写真からは葉のエッジの形状はよくわかりません。
枝と葉と実の付き方は、日光東照宮・神厩の母子猿の像の植物とちょっと違うような?。

・・・専門家のご意見を伺いたいところです。
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②中央の蟇股の『猿』

猿が三匹、『見ざる、言わざる、聞かざる』の三猿の彫刻です。


向かって左の猿は、口を押さえている 『言わざる』。
中央の猿は、目を覆っている 『見ざる』。
向かって右の猿は、耳を覆っている 『聞かざる』。

左右の蟇股の彫刻と違って黒っぽいモノトーンなのは、もともとそうなのか、それとも退色が進んでいるせい?

植物らしいものは見当たりませんが、猿たちの後ろに二本、うねった枝のような彫刻が見えます。
何か木の枝のようにも見えますが、判別出来ないです・・・泣

雨風に日光に晒されやすいためか、向拝の蟇股の彫刻は傷みと退色が進んでいるのが素人目にも気になります泣
そして特にこの三猿は、この日枝神社の彫刻の代表にも関わらず、こうやってみると他の彫刻より傷みが進んでいるようで心配です汗


-----(参考)----

ちなみに、こちらは日光東照宮の神厩の三猿(2015年12月撮影)。
こうやってみると、三匹の猿の並びも違いますね。

建立された年は、こちらの日枝神社(そして、春日神社、厳島神社、神橋)の方が、日光東照宮より3年ほど早いものですが、どちらも江戸初期の建物。

日光東照宮は改修を何度もしているので、彫刻の色も鮮やかです。
やはり、手をかけないと、傷んでくるのですよね・・・。


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③向かって右の蟇股の『猿』


こちらはまた一匹の猿で、こちらは向かって左(中央の方向)を見ています。
向かって右の下の方には白っぽい丸い実が二つ見えます。








よく見ると実には縦の彫り線があるのが分かります。

実の特徴と、細長い葉の形から、実が成った桃の木だと思われます。
桃もまた、古来から吉祥の意味がある植物ですよね。

丸く湾曲した桃の枝を背に、猿が座っているようです。

また、枝の『丸い』湾曲にも、何か意味がありそうに思うのは、私の考えすぎでしょうかハート

日光東照宮の神厩の、『三猿』を含む8つある猿の彫刻は、それぞれ意味があり、8つそろって一つのストーリーがあるの読めるそうです(文献2)。
筑波山神社(明治以前は、筑波山知足院中禅寺)境内の日枝神社の3つの猿の彫刻も、何かストーリーがあるのでしょうか。
(個人的にはストーリーがあるように感じます・・・。いろいろ想像してみると面白いですね!)


次回は日枝神社の向拝の奥、本殿(正面)に彫られている3つの蟇股の彫刻についてです。
『猿』ではない動物が!
お楽しみに。

絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻3 ~日枝神社(2)



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【参考文献】

1. 『図説 社寺建築の彫刻 東照宮に彫られた動植物』  高藤晴俊 著 東京美術

2. 『日光東照宮の謎』 高藤晴俊 著 講談社現代新書















  

桜川・高峯山の山桜とサシバ


ずいぶん報告が遅くなってしまいました汗
先日4/8(日)、桜川市の高峯山にヤマザクラを見に行きました。


なんという、青い空!

今年は全国的に桜の開花が早かったですよね。
なので普段だったら、多分4月中旬頃が、山桜の開花が全盛期のようなのですが、この日4/8は、既にピークを過ぎていたようでした泣

地元の方に聞くと、
「3~4日前が一番咲いていて、その後、強風が続いてしまったのでだいぶ散ってしまった」
とのことでした。


昨年の今頃、ここ高峯山に山桜を見に来た時は、逆にまだ早すぎて見られなかったので、
なかなかタイミングが難しいですね。


しかし、ピークを過ぎたとはいえ、まだまだ高峯山の山桜は見られましたちょき
お天気も素晴らしい日でした。










臨時駐車場に車を停めて、散策。
道端にも桜の木が花を付けていたり、生垣のカナメモチの新芽の赤も美しい。


すると、思いがえないサプライズが!


歩いていると、望遠レンズを構える人々が。
・・・これは野鳥がいる証拠!ということで、レンズが向いている先を見ると・・・。



一見、タカやトンビのように見える(私は鳥類に疎いので超おおまかな理解汗)鳥が、木の梢にいるではありませんかびっくり

どこからか「サシバ・・・」いう話声が。

あれがサシバ!
超ラッキーなことに、猛禽類の渡り鳥サシバを見ることも出来ました\(^o^)/






違う角度からもう一枚。
・・・でも私の腕が悪くて、後ろの地面にピントが合ってしまってます(笑)
が、よく見ると、ぱっちりつぶらな瞳(でもちょっと怖い・・・)が分かります♪

ずいぶん以前になりますが、沖縄の石垣島に行ったとき、飛行機の乗り換え地点の宮古島の空港に「サシバ」という名の売店があり、その時「サシバ」という鳥を名を知った思い出があります(その時は、サシバ=差し歯 を連想・・・^^;)

そして、ここ2~3年、春から初夏の頃、自宅の近くで独特の鳴き声が聞こえ、調べると「サシバ」らしいことを知り、東南アジア付近で冬を越したサシバが、夏に日本本土の山に渡ってくること、そして茨城にも飛来するらしいことを知りました。

自宅の近くで、時々鳴き声が聞かれたことから、つくばにも訪れるのを確認。
(ただし、我が家の近くのエリアに立ち寄っただけか、繁殖地かは不明ですが)。
なので、姿は見えなくても鳴き声から、サシバにはとても親近感を持っていました。

なので、この日、偶然にもサシバの姿を見ることが出来て、個人的に大満足ハート

臨時駐車場の売店には、写真家の方のヤマザクラやサシバの見事な写真の数々が掲示されていました。
お店にいた方々(地元のおばあちゃん、おじいちゃん達)に聞くと、「ここはサシバで有名で、毎年見られる」とのこと。
だからカメラマンがたくさんおられたのですね。

写真の中には、見事な山桜の写真(数日前の最盛期の時の写真だそう!)に混ざって、大変珍しい、交尾している(らしい)サシバ(のつがいですよね(笑))の写真もあって、ここはサシバの繁殖地なのだと感慨深かったです。


臨時駐車場付近にて。
菜の花とチューリップも綺麗でした。








【おまけ】

帰りがけに、筑波山(南麓)、蚕影山、宝篋山の山桜の様子も見てきました。
この辺りも、山桜がとてもきれいな場所。
でも、今年はやはりピークは過ぎてしまったようでした。

それでも、山桜は木によって咲く時がずれるので、まだまだ楽しめました。



りんりんロードと筑波山
筑波山の南面、特に南面の西側(梅林がある側)にも、山桜が結構見られます。









「六所大仏」と、 咲き誇る花桃と、筑波山。
そばを流れる逆川(さかがわ)沿いの花桃の並木が見事でした。










六所神社跡のある宮山(向かって左の小山)と、お宝山(向かって右の小山)を望む。
逆川沿いの花桃の鮮やかな並木が緑に映えます。









平沢官衙遺跡の裏手から見た宝篋山。











北条大池から望む宝篋山。
宝篋山の北側の面はまだ山桜が綺麗でした♪

来年は、山桜の最盛期に観にいけたら良いなぁ♪

ちなみに、筑波山麓や桜川の桜等、筑波山系の山桜・ヤマザクラについては、以前書いた記事など、良かったら♪

筑波山南麓 なごりのヤマザクラと、見頃のヤマツツジ・ヤマブキ

茂木町のミツマタ群生地と、桜川市の桜

桜の季節の前哨戦!雨引観音の河津桜2017

→ 歩いてよし!学んでよし!雪入ふれあいの里公園













  

Posted by かるだ もん at 20:35Comments(0)地域・お出かけ 
茨城こんなもの見つけた♪(36) 『鯖専用酒』と 鯖の水揚げ日本一『茨城』


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茨城県は、鯖(サバ)の水揚げ日本一
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

だそうです!びっくり
ご存知でしたか?
私は全然知りませんでした。

この事実を知ったのが、つくば市内の酒店(たがみ酒店さん)の張り紙を見てです。
それは『鯖専用酒』と銘打たれたお酒『サバデシュ』の案内張り紙。

そこには『茨城県は、鯖の水揚げ量、ダントツ日本一なので、鯖に合った“鯖専用酒”を作った』旨が。
作ったのは『一品』で知られる吉久保酒造さん。

吉久保酒造さんのホームページ「サバデシュ」によると、
原料米、精米歩合、日本酒度は、『独自ブレンドな為、非公開』・・・おお!なんだかスゴイ。
 
そして、『多種の日本酒のブレンドにより、酸度、アミノ酸が高く、サバの旨味をより楽しむ事ができ、また鯖の脂を洗い流す味わいに仕上げました』とのこと。


おお~っ!♪グッド

鯖好きの私、そして地酒好きの私としては、どストライクゾーン!ハート

鯖専用酒、これは試すしかないっ走る
・・・ということで、早速購入して、しめサバと、文化干しの焼きサバの2タイプで試しました。


一般的に日本酒は、やはり魚介類に合うものが多いです。
『多い』というのは、いろいろ地酒を飲んでいると、日本酒でも意外と合わないものがあったりします。

外国のビールとかワインだと分かるのですが、日本国内の地酒(日本酒)でも、魚介類を食べながら飲むと、口の中を生臭さが一気に広がってしまうお酒も時々あるのです汗

・・・これでは、魚介類もお酒も可哀そう泣
肴の魚(シャレではない^^;)は、嫌いになる人が出てきそうです・・・汗

特に魚の中でも、クセの強い『鯖』は難しい気がします。
それでも焼き鯖はまだいいのですが、特に酢でしめた『しめ鯖』がクセモノ。

日本酒の中には、他の魚介類に合っても、酢〆めの鯖だと風味と油分が強いのか、
鯖好き(しめ鯖ももちろん好き♪)の私でも、『う~ん・・・合わない・・・』と考えてしまう場合も、よくあるのです。

そんな鯖に合わせたという『鯖専用酒 サバデシュ』
期待でワクワクハート


まずはそのままで飲んでみます。
特に個性的な感じではなく、柔らかい辛口のお酒で、普通に美味しい。

次に、鯖の文化干しを焼いたものを食べながら、飲んでみると・・・。
合いますねちょき
焼いた鯖文化干し、ホクホクとより美味しく、箸が進みます笑

そして、いよいよ『関門』の、しめ鯖。

・・・これは!
良い!キラキラ 
本当に合いますびっくり

鯖には特有の風味と脂の強さがあって、特に〆鯖はシンプルに酢漬けにしただけの調理法なので、良い鯖を使ってもどうしても苦手な人が出てくるかと思います。

ところが、しめ鯖を食べながらサバデシュを呑むと、
しめ鯖の強い風味はもちろん脂も、さっぱりさせながらも豊饒な味わいに変えてくれるのに気付きましたキラキラ

さすが『鯖専用酒』グッド
肴の鯖と、日本酒(サバデシュ)が口の中で仲良くデュエットという感じちょき

多分、鰯(イワシ)や鯵(アジ)など他の青魚にももちろん合うと思いますが、ここは、クセモノの鯖、
特に 〆鯖で試すとよくわかるかと思います(^^)v

そして、日本酒の面白さも再発見です!

こんな感じで、『○○に合う日本酒』がもっと増えると、楽しそう\(^o^)/


さて、注目

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鯖(サバ)の水揚げ、日本一!の茨城
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

も、もっと知られて欲しいですね。
(茨城県、もっと、喧伝すべきですよ!)

で、関東の酒どころ茨城でもあるのですから、鯖だけでなく、例えば、

・鶏卵(鶏卵も生産量も茨城は日本一)に合う日本酒、
・レンコン(レンコンも生産量も茨城は日本一)に合う日本酒

・・・等など、各酒造所が競って作ってくれると、
もっと茨城が知られるし、県内外の酒好きも喜ぶし、一石何鳥にもなるのではないかなぁ♪







  

プロフィール
かるだ もん
かるだ もん
徒然なるままに、興味のあることを気ままに書いています。好きなことばは「中途半端も、たくさん集まればいっぱい!」(ドラマのセリフ)

地元つくばや茨城の話題を中心に、茨城の食材を使った家庭料理、民俗学もどき、国際交流、旅の話題など、趣味の記事を掲載中。

特に自分の勉強も兼ねて、
★民話・伝説紹介と、それにちなむ土地めぐり
★茨城を中心に、全国の郷土料理と食材(世界の料理も含む)の話題
の話題が多いです。

・ヒッポファミリークラブ(多言語自然習得活動と国際交流)
・観光ボランティア
・郷土食研究会うまかっぺ!茨城



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