絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻3 ~日枝神社(2)


筑波山神社の境内社(厳島神社・日枝神社本殿・春日神社本殿・日枝春日両社拝殿)の装飾彫刻の意味の読み解きにトライするシリーズ。

今までの記事

第1回: 厳島神社(前編・後編)
  豆電球絵解きに挑戦! 筑波山神社 境内社装飾彫刻1~厳島神社(前編)
  豆電球絵解きに挑戦!筑波山神社 境内社装飾彫刻1~厳島神社(後編)

第2回: 春日神社日枝神社両社拝殿 
  豆電球絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻2 ~春日神社日枝神社両社拝殿

第3回:日枝神社
  豆電球絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻3 ~日枝神社(1)


前回に引き続き、日枝神社の彫刻です。
今回は、日枝神社の 母屋(もや)の蟇股彫刻を見ていきます。


(3)-2 日枝神社 母屋正面にある3つの蟇股の彫刻

ひさしのように張り出す向拝の奥にあって見えにくいのですが、 母屋(もや)の正面にも蟇股が3つあります。

近づいて見られないので、遠くから、向拝の彫刻(透かし彫り)越しに見ることが出来ますが、私は目が悪いので、カメラのズームで写真を撮って確認しました。

母屋の3つの蟇股には、それぞれ一羽ずつ鳥と、その脇に花の彫刻が確認出来ます。
向拝の猿の彫刻と違って、直接風雨や日光に晒されていないためか色鮮やかで、遠目で見て傷みもあまりないように見えます。

鳥の彫刻は、体の表現の特徴として、

・冠羽はない。
・尾が長めで、先が細くなっている。
・体の色は、全体的に茶色~赤銅色

ということから、『山鳥』ではないかと思います(文献1)。

また鳥の脇に彫られた花は、

・花弁が五弁で、先が細くなっている
・ラッパ状の形
・濃い紅色の花
・花の中心の表現が2通り


という特徴があります。
何の花か後述していきます。


では、具体的に写真を見ていきましょう。

①向かって左の蟇股:


は体ごと、向かって右側(中央の方向)を向いています。
体の色は、茶色~赤銅色のほぼ一色。
これは後述する他の2つの蟇股の鳥と違っています。







この彫刻がある位置は、違う方向2か所から写真を撮ることが出来て、尾の羽の形は先がとがっているのが分かります。模様らしいものは見えません。








こう見ると、かなり立体的に彫られているのが分かります。
肢も、踏ん張るように力強く立っていますね。











足元の花は上記と同じ形状の五弁の花弁で濃い紅色。
花の中心は、小さく黄色っぽい点があります。
葉のエッジにギザギザはなく、楕円のような形で先が細くなるすっきりした形の葉。









同じ足元の花を、違う角度から撮った写真。









こちらは鳥の頭の近くにある花。


ラッパ状の形の花です。








②中央の蟇股:


中央の蟇股の鳥は、体は正面を向きながら、尾を少し広げて、首を大きく、向かって右の方向を向いています。

背や翼は茶色~赤銅色ですが、頭から首、胸にかけては濃紺から濃い紫色に見えます。





違う角度から撮った写真。
躍動感がある像ですね!











足元の花は、上記と同じラッパ状の花で五弁の濃い紅色の花弁。








花の中心にも同じく、小さく黄色っぽい(白っぽい)点があります。

 







③向かって右の蟇股:


こちらの鳥は、体全体を向かって左側(中央の方向)に向けています。

体は翼、背、尾は茶色。翼の先は白っぽい。
胸から腹にかけては②と同じく濃紺か濃い紫色に見えます。






さて花の彫刻ですが、こちらは尾の近くの花。
上記①②の2つの違って、花の中心には蕊(しべ)らしい表現がはっきり見えます。








こちらは頭の近くの花。
こうやってみると、この蟇股の花の彫刻は、他の2つよりも写実的なのが分かります。
明らかに作風というか表現が違います。

それとも違う花なのか、彫り師が違って表現が微妙に違うのか・・・どうなのでしょう?

3つの蟇股の花に共通の花の色、形状、葉の形、そして特にこの一番右の蟇股の花にある蕊(しべ)の表現から、作風は違いますが、どれもツツジではないかと思っています。

でも、どうして表現方法を統一しなかったのか?…妄想が勝手に膨らみます(^m^)


同様に鳥の形についても、色の表現や顔の表現を見ると、今度は一番左①の蟇股の鳥の作風が、色や顔の表情など、他の2つ②③とちょっと違うように感じます。

例えば分かりやすいのが、鳥の顔の比較で、


①向かって左の鳥
ピンぼけ写真で申し訳ありませんが、嘴は閉じているのが分かります。目の周りというか頭半分が白っぽいのは、彩色か、色が剥げ落ちているのかは不明。








②中央の鳥
目力が強いですね!
嘴はやや開き気味。








③向かって右の鳥
横顔で、写真はやや後方から撮ったものですが、こちらも目力は強い感じ。
嘴は開いています。





こう比較すると、①の鳥の顔つきは、②③よりも優しげな感じです。
①の鳥は色も地味で茶色~赤銅色の1色なのでで、②③は色も少なくとも2色で、顔も精悍な感じなので、なのかもしれません???。


なお文献1では、図像的な表現として、山鳥は『目の周りに「杏状」の隈取りがある』そう。この隈取りがどんなものなのか分からないのですが、上の3枚の顔写真では、目の周りの隈取りはよくわかりません。

また、よく似た鳥に雉(キジ)もいますが、同じく文献1によると、雉の場合、図像的には、特に雄は模様と彩色が鮮やかなのと、頭に『耳羽』があるので区別できるよう。

また山鳥の場合は、図像では『全体的に赤銅色で、背、胸、腹に白黒の斑点がある』とのことで、白黒の斑点らしいものも写真では確認出来ません。
しかし、体の形の特徴と、全体的に茶色〜赤銅色なので、私はこれらの鳥の彫刻は『山鳥』ではないかと考えます。


さて、上の写真でも分かるように、これらの3つの鳥の向きは

①向かって左の鳥()   ②中央の鳥()   ③向かって右の鳥(
(※矢印は顔の向き)

①メス・②オスの鳥は つがい で、近づいてきた③別のオス に対して、オス(2)が威嚇しているようにも見えせんか?
(だから、②と③の目力が強く、嘴も鳴いているように開いている?)

・・・妄想が膨らみます♪(^m^)


日枝神社の祭神は大山咋神(オオヤマクイノカミ)。山の神様です。
神使は『猿』で、それは向拝の蟇股に彫られていています(前回の記事参照)。

母屋の蟇股の『鳥』と『花』が、『山鳥』と『山つつじ』だとしたら、やはりご祭神が山の神様だから『山』繋がりの組み合わせなのかなぁ?
・・・と、素人考えで思うのですが、どうなのでしょう??

細かいことですが、考えると興味がつきません♪


さて次回は、日枝神社の蟇股以外の彫刻についてです。
 → 絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻3 ~日枝神社(3)



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【参考文献】

1. 『図説 社寺建築の彫刻 東照宮に彫られた動植物』  高藤晴俊 著 東京美術

2. 『日光東照宮の謎』 高藤晴俊 著 講談社現代新書








  

Posted by かるだ もん at 23:39Comments(0)地域・お出かけ 
絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻3 ~日枝神社(1)


筑波山神社の境内社(厳島神社・日枝神社本殿・春日神社本殿・日枝春日両社拝殿)の装飾彫刻の意味の読み解きにトライするシリーズ。

今までの記事

第1回: 厳島神社(前編・後編)
 豆電球絵解きに挑戦! 筑波山神社 境内社装飾彫刻1~厳島神社(前編)
 豆電球絵解きに挑戦!筑波山神社 境内社装飾彫刻1~厳島神社(後編)

第2回: 春日神社日枝神社両社拝殿 
 豆電球絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻2 ~春日神社日枝神社両社拝殿


さて、いよいよ春日神社本殿日枝神社本殿です。

双子のように同じ形のお社がなかよく並んでいる、日枝神社と春日神社笑
どちらも『三間社流造』 で、前回紹介した両社拝殿とともに、寛永十年(1633年)に建立されたもので、茨城県指定文化財です


この両拝殿は特に正面側に装飾彫刻が多いので、それぞれ数回に分けて考えていきます。


まずは 向かって右側の日枝神社からです。











(3)-1 日枝神社 向拝の3つの蟇股の彫刻


本殿の正面に庇(ひさし)のように前に屋根が張り出す『向拝』があります。
この向拝の3つの『蟇股』には、それぞれ違う意匠の『猿』の彫刻が彫られています。

『猿』は古くから日枝神社の神様のお使いとされていますので、猿の彫刻があるのですね。
※このシリーズ最初のご紹介した厳島神社の神様のお使いが『蛇』ということで、やはり向拝の蟇股に蛇が彫られています。



① 向かって左の蟇股の『猿』

彫刻の劣化もありますが、加えてカメラの性能も私の腕も悪いので(透し彫りゆえ背後の木々にピントが合ってしまい)、画像が不鮮明なので汗分かりにくいのですが、
猿が一匹向かって左(中央の方向)を向いているようです。

お猿さんは、枝らしいものぶら下がっているようにも見え、躍動感が感じられる気も。

ただし、猿よりもその両側にある植物の方が目立ちますね(^^;)。

向かって右側(猿の左側)にあるのは、根元からウェーブがかった葉が何枚も繁っていて、そこから茎が一本すっと伸びた先に、黄色っぽい実らしいものが固まってついている様子から、『万年青(おもと)の花』(文献1)と思われます。

向かって左側(猿の右側)にある植物も実の様子が似ているので万年青のようにも見えますが、葉の付き方が根元から葉が繁っている右のものとは違って、枝らしいものに葉が付き、枝の先に実がなっています。
表現方法(文献1)から、枇杷(びわ)の実か、楊桃(やまもも)の実のように思うのですが。


-----(参考)-----

ちなみに、こちらは日光東照宮の神厩にある彫刻です。有名な三猿の彫刻の向かって左にある母子の猿の彫刻です(2015年12月撮影)。

背景は造形から唐松だと思いますが、猿の下に繁る実をつけた木は枇杷とのこと(文献2)。

枇杷の葉は、葉のエッジにギザギザ(鋸歯)が彫られるのだそうです(文献1)。
筑波山神社境内の日枝神社の方は、写真からは葉のエッジの形状はよくわかりません。
枝と葉と実の付き方は、日光東照宮・神厩の母子猿の像の植物とちょっと違うような?。

・・・専門家のご意見を伺いたいところです。
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②中央の蟇股の『猿』

猿が三匹、『見ざる、言わざる、聞かざる』の三猿の彫刻です。


向かって左の猿は、口を押さえている 『言わざる』。
中央の猿は、目を覆っている 『見ざる』。
向かって右の猿は、耳を覆っている 『聞かざる』。

左右の蟇股の彫刻と違って黒っぽいモノトーンなのは、もともとそうなのか、それとも退色が進んでいるせい?

植物らしいものは見当たりませんが、猿たちの後ろに二本、うねった枝のような彫刻が見えます。
何か木の枝のようにも見えますが、判別出来ないです・・・泣

雨風に日光に晒されやすいためか、向拝の蟇股の彫刻は傷みと退色が進んでいるのが素人目にも気になります泣
そして特にこの三猿は、この日枝神社の彫刻の代表にも関わらず、こうやってみると他の彫刻より傷みが進んでいるようで心配です汗


-----(参考)----

ちなみに、こちらは日光東照宮の神厩の三猿(2015年12月撮影)。
こうやってみると、三匹の猿の並びも違いますね。

建立された年は、こちらの日枝神社(そして、春日神社、厳島神社、神橋)の方が、日光東照宮より3年ほど早いものですが、どちらも江戸初期の建物。

日光東照宮は改修を何度もしているので、彫刻の色も鮮やかです。
やはり、手をかけないと、傷んでくるのですよね・・・。


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③向かって右の蟇股の『猿』


こちらはまた一匹の猿で、こちらは向かって左(中央の方向)を見ています。
向かって右の下の方には白っぽい丸い実が二つ見えます。








よく見ると実には縦の彫り線があるのが分かります。

実の特徴と、細長い葉の形から、実が成った桃の木だと思われます。
桃もまた、古来から吉祥の意味がある植物ですよね。

丸く湾曲した桃の枝を背に、猿が座っているようです。

また、枝の『丸い』湾曲にも、何か意味がありそうに思うのは、私の考えすぎでしょうかハート

日光東照宮の神厩の、『三猿』を含む8つある猿の彫刻は、それぞれ意味があり、8つそろって一つのストーリーがあるの読めるそうです(文献2)。
筑波山神社(明治以前は、筑波山知足院中禅寺)境内の日枝神社の3つの猿の彫刻も、何かストーリーがあるのでしょうか。
(個人的にはストーリーがあるように感じます・・・。いろいろ想像してみると面白いですね!)


次回は日枝神社の向拝の奥、本殿(正面)に彫られている3つの蟇股の彫刻についてです。
『猿』ではない動物が!
お楽しみに。

絵解きに挑戦!筑波山神社境内社の装飾彫刻3 ~日枝神社(2)



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【参考文献】

1. 『図説 社寺建築の彫刻 東照宮に彫られた動植物』  高藤晴俊 著 東京美術

2. 『日光東照宮の謎』 高藤晴俊 著 講談社現代新書















  

Posted by かるだ もん at 00:10Comments(0)地域・お出かけ 
桜川・高峯山の山桜とサシバ


ずいぶん報告が遅くなってしまいました汗
先日4/8(日)、桜川市の高峯山にヤマザクラを見に行きました。


なんという、青い空!

今年は全国的に桜の開花が早かったですよね。
なので普段だったら、多分4月中旬頃が、山桜の開花が全盛期のようなのですが、この日4/8は、既にピークを過ぎていたようでした泣

地元の方に聞くと、
「3~4日前が一番咲いていて、その後、強風が続いてしまったのでだいぶ散ってしまった」
とのことでした。


昨年の今頃、ここ高峯山に山桜を見に来た時は、逆にまだ早すぎて見られなかったので、
なかなかタイミングが難しいですね。


しかし、ピークを過ぎたとはいえ、まだまだ高峯山の山桜は見られましたちょき
お天気も素晴らしい日でした。










臨時駐車場に車を停めて、散策。
道端にも桜の木が花を付けていたり、生垣のカナメモチの新芽の赤も美しい。


すると、思いがえないサプライズが!


歩いていると、望遠レンズを構える人々が。
・・・これは野鳥がいる証拠!ということで、レンズが向いている先を見ると・・・。



一見、タカやトンビのように見える(私は鳥類に疎いので超おおまかな理解汗)鳥が、木の梢にいるではありませんかびっくり

どこからか「サシバ・・・」いう話声が。

あれがサシバ!
超ラッキーなことに、猛禽類の渡り鳥サシバを見ることも出来ました\(^o^)/






違う角度からもう一枚。
・・・でも私の腕が悪くて、後ろの地面にピントが合ってしまってます(笑)
が、よく見ると、ぱっちりつぶらな瞳(でもちょっと怖い・・・)が分かります♪

ずいぶん以前になりますが、沖縄の石垣島に行ったとき、飛行機の乗り換え地点の宮古島の空港に「サシバ」という名の売店があり、その時「サシバ」という鳥を名を知った思い出があります(その時は、サシバ=差し歯 を連想・・・^^;)

そして、ここ2~3年、春から初夏の頃、自宅の近くで独特の鳴き声が聞こえ、調べると「サシバ」らしいことを知り、東南アジア付近で冬を越したサシバが、夏に日本本土の山に渡ってくること、そして茨城にも飛来するらしいことを知りました。

自宅の近くで、時々鳴き声が聞かれたことから、つくばにも訪れるのを確認。
(ただし、我が家の近くのエリアに立ち寄っただけか、繁殖地かは不明ですが)。
なので、姿は見えなくても鳴き声から、サシバにはとても親近感を持っていました。

なので、この日、偶然にもサシバの姿を見ることが出来て、個人的に大満足ハート

臨時駐車場の売店には、写真家の方のヤマザクラやサシバの見事な写真の数々が掲示されていました。
お店にいた方々(地元のおばあちゃん、おじいちゃん達)に聞くと、「ここはサシバで有名で、毎年見られる」とのこと。
だからカメラマンがたくさんおられたのですね。

写真の中には、見事な山桜の写真(数日前の最盛期の時の写真だそう!)に混ざって、大変珍しい、交尾している(らしい)サシバ(のつがいですよね(笑))の写真もあって、ここはサシバの繁殖地なのだと感慨深かったです。


臨時駐車場付近にて。
菜の花とチューリップも綺麗でした。








【おまけ】

帰りがけに、筑波山(南麓)、蚕影山、宝篋山の山桜の様子も見てきました。
この辺りも、山桜がとてもきれいな場所。
でも、今年はやはりピークは過ぎてしまったようでした。

それでも、山桜は木によって咲く時がずれるので、まだまだ楽しめました。



りんりんロードと筑波山
筑波山の南面、特に南面の西側(梅林がある側)にも、山桜が結構見られます。









「六所大仏」と、 咲き誇る花桃と、筑波山。
そばを流れる逆川(さかがわ)沿いの花桃の並木が見事でした。










六所神社跡のある宮山(向かって左の小山)と、お宝山(向かって右の小山)を望む。
逆川沿いの花桃の鮮やかな並木が緑に映えます。









平沢官衙遺跡の裏手から見た宝篋山。











北条大池から望む宝篋山。
宝篋山の北側の面はまだ山桜が綺麗でした♪

来年は、山桜の最盛期に観にいけたら良いなぁ♪

ちなみに、筑波山麓や桜川の桜等、筑波山系の山桜・ヤマザクラについては、以前書いた記事など、良かったら♪

筑波山南麓 なごりのヤマザクラと、見頃のヤマツツジ・ヤマブキ

茂木町のミツマタ群生地と、桜川市の桜

桜の季節の前哨戦!雨引観音の河津桜2017

→ 歩いてよし!学んでよし!雪入ふれあいの里公園













  

Posted by かるだ もん at 20:35Comments(0)地域・お出かけ 
筑波山梅林2つの秘話(2)~筑波山梅林より古い隣接の梅の林



前回のお話
 → 筑波山梅林2つの秘話(1)と、梅まつり2018年3月3日&7日


梅まつりで土日祝日は、道路も大渋滞で賑わう、筑波山梅林

そのお隣の敷地に、筑波山梅林誕生のきっかけとなった場所があります。

つくばね焼』の幟と、看板が掲げられているのでご存じの方も多いでしょう。
窯元 陶 梅田


今まで、筑波山梅林に行く度に、気になってはいましたが、時間の関係上、いつも行き損ねていた窯元さん。
今回、買い物がてらつくばね焼窯の方にお話をうかがったら、大変興味深かったキラキラので、ここに紹介します笑



梅まつりの梅を見がてら、筑波山梅林の入り口近くから、黄色い幟を目指して登っていきました。











『つくばね焼』と大きく書かれた建物。
筑波山梅林に隣接してるので、梅林からも見えますね。










【窯元 陶 梅田さん と 筑波山梅林の関係】


伺ったお話を要約すると、

① 昔(昭和30年代頃か?)、まだ何もない山林のこの場所に入植して土地を開拓した。

② 名字が梅田さんなので『梅』の木を選び、昭和37年にこの土地に千本ほど手植えされた。
 (つくばね焼を作られている方のお母さんが植えられたとのこと)

③ それを期に昭和41年、当時の筑波町が、その隣の敷地斜面(現在の梅林)に町の需要用の実梅の苗を植え始めた。
これが現在の筑波山梅林になっている。


④ 梅田さんの土地の梅の木は、その後の土地造成でかなり無くなってしまった。
 しかしそれでも敷地内には、梅の古木が何本も残っていて、見ることが出来る。









敷地に残る、梅の木々。










梅林の、専門家が剪定した木の造形とは違いますが、風格がありますよね。












⑤ 敷地内の紅梅の若い木々は、梅田さん御夫妻のご結婚50周年記念に、数年前に植えたものハート。とのこと!

写真が良くなくて申し訳ないのですが、白い花の後ろにある、赤い花のまだ細い若木が、その記念の植樹の紅梅の木の1本かと思います。








【つくばね焼の特徴】

また、『つくばね焼』は、昭和63年茨城県郷土工芸品に指定されており(※)


★斜面を利用した『登り窯』で焼いている(※)。
写真は窯の外観。

★つくばね焼の粘土には、筑波山の土もブレンドされている(※)。

★釉薬には、筑波山に生えている草木を使った灰を使用(※)。

とのこと。
(※)『つくばね焼』のパンフレットより。



写真は、窯元 陶 梅田さんの敷地から筑波山梅林の展望四阿(あずまや)を望む。

筑波山梅林は、梅まつり期間がもちろん一番の見頃ですが、これからの季節、山桜、ツツジ・山ツツジ、紫陽花も綺麗な季節です。
しかも空いている!グッド そして下に隣接するフォレストアドベンチャーで楽しめる。
・・・ということで、つくばね焼も見学されると良いかもしてません(^^)v






筑波山の名水で入れると、お茶もコーヒーも美味しいハート
筑波山の花崗岩を通ってきた水は、とても美味しい水になります。
(だから筑波山系周辺の筑波山水系には、造り酒屋が多い♪)








お気に入りの楕円のお皿。
使い勝手が良いので、もうちょっと買いそろえたい笑



筑波山梅林に隣接するもうひとつの『梅林』
それは、筑波山梅林の歴史にも繋がっています。

そこで焼かれている焼き物と一緒に、もっと広く知られると良いなぁと思います。







  

筑波山梅林2つの秘話(1)と、梅まつり2018年3月3日&7日


1月に、つくば観光ボランティア298の勉強会で、筑波山梅林の再生プロジェクトについて勉強しました。


●筑波山梅林、知られざる秘話(1)●

★筑波山梅林は、平成25年度日本造園学会技術部門賞受賞の梅林。

★2000年に、藤沢順一つくば市長(当時)から筑波大学副学長を通して、鈴木雅和筑波大学芸術系教授(当時)に梅林再生依頼があって生まれたプロジェクト。 展望四阿(あずまや)など、大学院生のグループコンペで選ばれたアイディア。
当時珍しかった「大学の地域貢献」の画期的成果

全ての管理対象樹木を、GPS等を使って位置把握。ナンバリング。

★30年間放置され、鬱蒼とした梅林の木々を、木の再生の為に、大胆に剪定、伐採。  
 その直後、花がつかず、観光客等から苦情殺到。

★しかし、数年後、梅の木々は花をつけ始め、観光客が増え始め、2006年には観光バスツアーも。

★剪定した枝はウッドチップにして敷き詰める → 木の保護、土壌づくり、見学者の歩きやすさに効果。
 剪定の方法などをきちんとマニュアル化。

★現在に至るまで、毎年、剪定をつくば市と業者が行っている。
 また以前、全国的に梅の木に感染が報告されて問題になった プラムポックスウィルスは筑波山梅林では発見されていない。
 
(参考文献:「平成25年度日本造園学会受賞者業績要旨 筑波山梅林再生プロジェクト」、鈴木雅和, ランドスケープ研究78(2), 2014)


30年間放置されて、正直、ダメダメだった筑波山梅林汗
それを、ここまで素晴らしい梅林に復活キラキラさせたプロジェクト
筑波山梅林は、最近はテレビでも特集されていますよね。

本当にスゴイキラキラです。
NHKの『プロジェクトX』(今はやっていないけど)とか、TBSの『情熱大陸』等のドキュメンタリーで、取り上げてほしいくらい。

つくば市はもっと大々的にこれを宣伝すべきです!!

以上を念頭に置き、改めて梅林をご覧になると、感動もひとしおですキラキラ


・・・ということで、今年2018年の筑波山梅林 梅まつりですグッド


●3月3日(土)及び 3月7日(水)の筑波山梅林●

暖かい日が続いて梅もだいぶ咲き進み、報告が遅くなりました汗
3月3日(土)は朝から、そして3月7日(水)は夕方に、筑波山梅林に行ってきました


  豆電球筑波山梅林の詳細情報 → 筑波山梅まつり公式サイト


3/3(土)は朝から快晴晴れ
風もなく暖かく穏やかな日和キラキラ

朝9時過ぎの時点で、梅園一番上の、展望四阿(あずまや)から、靄の中で微かですが何とか富士山が見えました!
・・・が、風がなく温かな日差しなので、どんどん靄が濃くなり、みるみるうちに見えなくなりました。


3/3では、展望四阿付近の紅梅はほぼ満開。
ただし、園の下の方の紅梅はまだつぼみの木も見受けられましたので、紅梅全体としては8割くらいの印象。








写真は3/3の時点のもの。
白梅はこれからという感じで、全体としては3割程度でした。
ただし、梅林中腹の緑がく梅は、満開でした♪









そしてこちらの写真は、やや角度が違いますが、3/7(水)の時点のもの。
暖かい陽気が2~3日続いたので、紅梅は満開。
白梅も7割位に咲き進んでいました!。 一気に咲いた感じですね。







今年の梅まつりでは、梅林の下に隣接するフォレストアドベンチャーつくばで、100mジップスライド体験もやっているせいか、時々、断末魔のような(笑)絶叫びっくりが聞えてきたり(^m^)
気づいたのですが、大抵、絶叫の声は男性の声ですね・・・べーっ



土日はつくば観光大使の皆さんの艶姿も花を添えますハート
たすきをつけるのを手伝い合う つくば観光大使さんのお二人笑
(3/3撮影)









(3/3撮影)筑波山梅林名物、斑レイ岩の巨石群と、梅の花の取り合わせ。
それに加えて青い空と、関東平野を見渡す絶景!

歩くごとに、風に乗って梅の香りハート









さて、今年から新しく出来た、新名所『福来梅
筑波山名物・福来(ふくれ)みかん から、名前を取ったようですね♪
(3/7撮影)

りっぱな巨石のそばにある白梅の木。
今回、筑波山神社が祈祷したとのことで、縁結びの新パワースポットとなりそうな予感芽 

下の『お休み処』で、300円のリーズナブルなお値段で絵馬を買って、願い事を書くと、ここで絵馬をかけることができるそうです。



梅まつり期間中は、会場では美味しいものもたくさん。
3つのお店が集まる特設売店 『うまいもん処
無料の梅こぶ茶も頂ける 『お休み処
常設の 『おもてなし館
それぞれ扱っている品が違ってバラエティがある上に、年々、品ぞろえが充実してきてるなぁと感心グッド









3/3に食べた『つくばうどん』(写真はハーフサイズ)
梅肉トッピングが美味しくておすすめですちょき










筑波山の形の『筑波山焼き』は、カスタードクリーム入りをチョイス。
外側がこんがり香ばしい。










【本日のお土産】

年々充実してきているお土産、地元の名産を使ったものが多く、購買意欲が湧きますグッド
・・・ということで、今回購入したものは、


写真右から、
・『福来陳皮』 
筑波山産の福来(ふくれ)みかんの皮を使った、手作り粉末とのこと。
東京の料亭にも納めているそうで、香りが素晴らしい!ハート
(お休み処にて購入)

・『美食同玄米
新品種の黒米だそうです。香りがフルーティーと言われて試しに購入。楽しみ♪
(お休み処にて購入)

・『ハスの実の甘露煮
ハス=蓮根 は、お隣の土浦の名産でもありますね。
ナッツっぽくて、ピーナツの煮豆(甘露煮)に近い食感ですハート




・『明日葉の辛~い佃煮
去年買って、美味しくてハマりました。
つくば駅で売っているのものより量が多くてお安いです。
(おもてなし館で購入)









・地元 筑波山麓 稲葉酒造の男女川『春のにごり酒』
昨年に引き続き、購入。
梅まつりの期間のスペシャルのようですね♪
(お休み処にて購入)











そして、今回初めて訪れてみた、梅林のすぐ隣にある、『つくばね焼』の『窯元 陶 梅田』さんのギャラリーで購入したのは、
『つくばね焼』のお皿





以上、お酒以外は全て数百円で買えるお土産ですキラキラ

さて、つくばね焼きのお皿
『つくばね焼』を生んでいる窯元 陶 梅田さんの敷地

こちらに、筑波山梅林、2つ目の秘話があります。


筑波山梅林誕生のきっかけを語る 梅の古木の1本

その話~筑波山梅林、知られざる秘話(2)~については、次回♪

 → 筑波山梅林2つの秘話(2)~筑波山梅林より古い隣接の梅の林








【ご参考】 筑波山梅林の過去の記事


 豆電球2017年の梅林の報告
  ・筑波山梅林 梅まつり 2017年3月5日

 豆電球昨年2016年の梅林の報告
  ・筑波山梅林 梅まつり 2016年2月21日

 豆電球2年前の2015年の梅林の報告
  ・筑波山梅林 梅まつり 2015年3月8日

 豆電球3年前の2014年の梅林の報告
  ・2014年筑波山梅まつり その1 ―2/22オープニング
  ・2014年筑波山梅林梅まつり その2 3月9日(日)







  

Posted by かるだ もん at 23:42Comments(0)地域・お出かけ 
プロフィール
かるだ もん
かるだ もん
徒然なるままに、興味のあることを気ままに書いています。好きなことばは「中途半端も、たくさん集まればいっぱい!」(ドラマのセリフ)

地元つくばや茨城の話題を中心に、茨城の食材を使った家庭料理、民俗学もどき、国際交流、旅の話題など、趣味の記事を掲載中。

特に自分の勉強も兼ねて、
★民話・伝説紹介と、それにちなむ土地めぐり
★茨城を中心に、全国の郷土料理と食材(世界の料理も含む)の話題
の話題が多いです。

・ヒッポファミリークラブ(多言語自然習得活動と国際交流)
・観光ボランティア
・郷土食研究会うまかっぺ!茨城



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